女性社員比率8割以上、“女性がもっと輝く”資生堂のハイブリッドクラウド基盤(1/2 ページ)

国内社員の女性比率は83.1%(2014年4月時点)。化粧品メーカー大手の資生堂がグローバル事業拡大に向け、NTT ComのクラウドとOffice 365を併用するハイブリッドクラウド型の新コミュニケーション基盤を構築した。国や部門を超えた従業員の連携効率をどう高めようとしているのか。

» 2015年02月10日 19時42分 公開
[ふじいりょう,ITmedia]

 化粧品大手の資生堂が、「グローバルでの新たな社員コミュニケーションの手段の構築」をポイントに、社内情報共有基盤をハイブリッドクラウド型に刷新した。

photo 資生堂のWebサイト

 新たな社内情報共有の基盤は、メール・スケジュール管理、電話会議、Web会議、ファイル共有、チャット、BYODといった機能を包括し、拠点とする89の国・地域で共通化。NTTコミュニケーションズのクラウドサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」と日本マイクロソフトの「Office 365」を併用し、2015年1月より運用をはじめた。

 2014年12月17日に発表した資生堂の2015年〜2020年度の中長期戦略「VISION 2020」によると、2020年度に営業利益1000億円超、自己資本利益率(ROE)12%の達成を目標としている。この事業成長には、グローバルで効率的な業務が可能なIT環境の確立と、部門間・事業部間のコミュニケーションのスピードを高めることが不可欠と定義した。

 これまで同社は、国・地域、各組織で個別に構築したシステムをそれぞれ接続して情報の連携を行っていた。ただ、システムが異なるために情報を効率的に共有するのが難しく、伝達スピードや稼働効率の低下も全体的なコスト増加を招いていた。新たな共通のコミュニケーション基盤をクラウドにより、グローバル拠点も含めた全体の効率化を図るのが大きな狙いだ。

 それに先立ち、2014年4月に電話、Web会議、チャットサービスを包括する「Lync Online」の活用を見込み、新PCはWebカメラ付きのものを選定。同年11月に新コミュニケーション基盤の導入とともに、自社PC 1万1000台も一斉に切り替えている。

photo 資生堂「新コミュニケーション基盤」構成図イメージ(出典:NTTコミュニケーションズ)
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