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» 2015年03月23日 13時00分 UPDATE

「都心の植物工場」と社員に優しいオフィス パソナが採用した「社内無線LAN化」の考え方 (1/2)

人材サービス大手のパソナなどを展開するパソナグループは、緑化した職場環境を整えた本社「アーバンファーム」をはじめ、社員のライフスタイルに合わせた働き方/ダイバーシティの取り組みを積極推進することで知られる。この一環として導入した「全社無線LAN化」の考え方とは。

[ふじいりょう,ITmedia]

 従業員のフレキシブルな働き方のニーズに応えたい。これを実現する第一歩の策に「社内全域の無線LAN化」がある。会社PCの利便性向上のほかに、フリーデスク化やワークタイムの効率化策、スマートデバイスの有効活用など、これまでとは異なる働き方の方法を取り入れる。これによって社員の業務効率をより高め、結果として業績につなげたい。ここが基礎となる狙いだ。

 東京・大手町のビジネス街に設置した「植物工場(PASONA O2)」、緑化した職場環境を整えた本社「アーバンファーム」など独自の取り組みをはじめ、女性、外国人、高齢者、障害者など、多様な人材を積極活用する企業に与えられる「経済産業省・ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれ、ダイバーシティの取り組みを積極推進する人材サービス大手のパソナグループが2014年11月、社内ビル全域での無線LAN環境を整えた。

photo グループの中核企業パソナのWebサイト

経緯と課題:有線LANと同等のセキュリティを確保したまま、無線LANの利便性を社員に

 無線LAN化により、社員の利便性を高めることはもちろん、LANケーブルやハブなどの固定設備や追加、床下設備など手間のかかる工事や管理も減る。総務や情シスとしても総合的にコストメリットを出せるという判断も下せる。

 だが、業務シーンでは自由度の高い(電波が届けばアクセスできてしまう可能性がある)無線通信を使うにあたるリスクも多く存在する。社内LANへの認証を強化する策などは当然として、社員私物のデバイスを持ち込まれる、いわゆる「シャドーIT」も大きなリスクの1つ。利用状況を“情シス側が把握できない”ためだ。そのデバイスがウイルスやマルウェアの感染源になる可能性、さらには関係者が悪意を持って社内情報を持ち出すといった内部不正の温床になる。

photo パソナグループ本社の様子(出典:パソナグループWebサイト)

 接続できるデバイスを社が貸与するものに限定したとしても、セキュリティ上の懸念は残る。都市部のオフィス街には、業務用以外にも公共・商用・個人さまざまなWi-Fiアクセスポイントが無数に存在する。何かのきっかけでオフィスの無線LANが途切れ、オフィスのPCがセキュリティ対策が脆弱(ぜいじゃく)なことがあるフリーなアクセスポイントへ意図せず接続されてしまう可能性もある。社員のPCやセキュリティの知識には個人差がある。このような定めたアクセスポイント以外の接続を許さない仕組みとともに、安全性を確保する必要もある。

 同グループは、そもそも統一した情報セキュリティポリシーを全社のLAN環境に適用している。無線LAN環境の構築についても、これまでの有線LANと同等のセキュリティを確保した上で、社内システムへアクセスできることを求めた。

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