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» 2015年06月15日 07時00分 UPDATE

即席!3分で分かるITトレンド:毎週3分、情シスドリル コレ1枚で分かる「未来のオフィスインフラ」

モバイルネットワークやクラウドコンピューティングが進化した未来、オフィスや働き方はどう変わるのか? 2020年のオフィスを覗いてみよう。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップ麺を待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスのみなさんのこんな課題を解決します。


2020年のオフィスインフラを大予想

 2020年、モバイルネットワークの通信速度は最大で10Gバイト、通信環境が悪い場合でも100Mバイトを確保できる5G(第5世代)通信が実用化しているでしょう。現在の通信規格である4G(第4世代)の通信速度が最大で100Mバイトですが、その100倍の通信速度が実現しているわけです。セキュリティも強化され、情報をやりとりする時のタイミングに影響する遅延時間も大幅に短縮されます。企業内のネットワークと比べても遜色のない使い勝手を“いつでもどこでも”手に入れられるようになるのです。

 企業は、クラウド上に自社専用のサーバや仮想データセンターを持ち、業務で使うアプリーションはそこで稼働します。また、SaaS(Software as a Service)や、基幹業務でのERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画/経営資源計画)の利用が拡大することにより、それらの導入や運用管理にかかる負担を大幅に削減できるとともに、常に新しいテクノロジーを使って変化への即応力を高めていくことが可能となります。

 アプリケーション開発は、SaaSのAPI(アプリケーションプログラムを他のプログラムから操作、利用する仕組み)とPaaS(Platform as a Service)上のさまざまな機能モジュールを組み合わせて開発するのが当たり前になっているかもしれません。

コレ1枚で分かる未来のオフィスインフラ

 私たちは、PCやタブレット、スマートフォンなどのクライアント端末から5Gネットワークを介してクラウドにアクセスします。クラウドには自分のパーソナルデスクトップやデータスペースが置かれ、クライアントデバイスは、それにアクセスするための通信機能と表示・入出力装置としての役割を果たします。

 端末はノートPCやタブレット、スマートフォンなどを、使う場所や目的に応じて使い分けることになるでしょう。そこにプログラムやデータを保管することはありません。クラウド上のパーソナルデスクトップは、クラウド上のさまざまサービスとシームレスに連動し、さまざまなサービスと膨大なデータを駆使して仕事を進めるのが一般的になっています。

新しいワークスタイルに求められるインフラビジネスとは?

 クライアント端末は、ペンやノートと同じように、自分の好みに合わせたものを個人で所有することが普通になるかもしれません。それは、ワークスタイルやライフスタイルの多様化が進むためです。

 例えば、5G通信を介してやクラウド上のサービスを快適に使えるようになれば、自宅や外出先でもオフィスと同じように仕事ができるようになります。また、Web会議サービスを使えば、打ち合わせも可能です。さらに、非営利組織や地域コミュニティ、他の業務との副業も許容されるようになるでしょう。そうなれば、それぞれの組織の仮想データセンターやクラウドサービスへのアクセスが必要となり、特定の会社が支給するデバイスという考え方は、時代にそぐわないものになるかもしれません。

 働き方に変わることで、労働についての考え方も「会社の仕事がすべて。会社の仕事が自分の仕事」から「自分の仕事の1つとして会社の仕事が存在する」といった新しい考え方に変わっていくことでしょう。そのときクライアント端末は、「自分の仕事の道具」として位置付けられることになります。

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 さらに、こうなると企業が社内にシステムインフラを持つ必要がなくなってきます。社内のネットワーク、自社所有のサーバやストレージは、物理的な資産を増やし運用管理負担をもたらすやっかいな存在となっている可能性すらあります。

 インフラ構築の需要は、クラウドサービスを提供する事業者からのニーズはあるでしょうが、ユーザー企業からの需要はなくなってしまうかもしれません。一方で、このような新しい時代のインフラをどのように使いこなすか、そのためのビジネスプロセスやワークスタイル、そして、システム環境の整備や設定といった上流のニーズは、ますます重要になります。インフラビジネスは、そんなふうに、大きな転換を求められることになっていくでしょう。

著者プロフィール:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤリティフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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