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» 2015年07月03日 17時04分 UPDATE

2か月で脱Excel、70社以上のバックエンド業務を統合するサイバーエージェント

スピード経営を実践するバックエンド業務では情報共有に自由度の高いExcelが使われていた。しかし、ガバナンス強化にExcelだけでは難しく、スピードを落とさず新環境を構築する必要があった。

[ITmedia]

 70以上のグループ会社を持つサイバーエージェントは、半年間で15以上もの子会社を設立するなど、ビジネススピードの速さが特徴だ。新規事業を立ち上げると同時に、事業に不可欠なバックエンド業務の仕組みを現場へスピーディーに展開することが求められる。しかし、事業内容が異なれば業務フローは変わるし、事業拡大の中でもその内容は変わっていく。スピードを落とさず、業務の変化にも簡単に対応できる情報共有の手段ではExcelが主役を担っていたという。

Excelは便利だが……

 サイバーエージェントは、Excel中心のバックエンド業務環境を最適化すべく、サイボウズのクラウドサービス「kintone」やインフォテリアのデータ連携ツール「ASTERIA WARP」などを活用して、新たな情報連携・共有基盤を約2カ月で構築している。

 バックエンド業務でExcelが活用されていたのは、編集が容易で誰もが扱いやすいといった自由度の高さからだったという。ただ、グループの拡大や事業の変化におけるスピードの速さから、バックエンド業務のプロセスの早急な改善と統制の効く新たなシステムが求められた。

 Excelベースとはいえ、情報量が増えれば増えるほど、ファイルがなかなか開かない、複数のユーザーで共有したり編集したりすると、変更履歴やバージョン管理が困難になるといった問題が生じる。特に販売管理や購買管理などの業務では、月次の締め処理に膨大な工数や時間がかかり、請求が正しく行われているのかといった確認にも煩雑な作業を強いられる状況にあった。

cbragnt01.jpg 新システムの構成イメージ(出典:サイボウズ)

スピードに応える新システム

 新システムの検討にあたっては、同社グループのスピード感と業務フローをなるべく損なわないことが条件となった。製品選定ではスピード感を重視して、パッケージシステムなどを検討したが、業務フローに適合するものがなく、業務フローを優先してスクラッチでの開発も検討されたが、それではスピード感が損なわれてしまう。

 そこで選択されたのが、kintoneやASTERIA WARPによって構成されるシステムだ。情報データベースを担うkintoneは非言語で開発できる点が採用の決め手になり、現場業務に熟知した担当者がエンジニアに依存せず、システムを作り上げることができる。実際、現場に提案するシステムのプロトタイプの原型は、導入決定からわずか2週間で構築された。

 またkintoneを通じた本社と子会社、基幹業務システムとのマスタ情報などの受け渡しではASTERIA WARPを利用し、処理の多くを自動化して業務を効率化。人手による作業ミスのリスクも低減させる。ASTERIA WARPは、Excelアダプタを利用してデータの抽出や書き込みなどをExcelファイルからできる点やアイコンのドラッグ&ドロップ操作で連携フローを構築できる点など、既存の業務フローを生かせることが評価された。

 現在ではkintoneで構築した業務システムをパッケージ化し、新規事業が立ち上がるとマスタを投入するだけですぐ現場に展開されるインフラとなった。ASTERIA WARPは主に子会社とのマスタ連携や集計業務で活用され、今後も連携先システムを追加して、さらなる効率化を推進していく。

cbragnt02.jpg 導入前と導入後の変化(出典:インフォテリア)

 同社では年間1万時間の業務のムダを削減する社内プロジェクトを展開しており、その実現に新システムが大きく貢献することを期待しているという。

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