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» 2015年09月02日 07時00分 UPDATE

職場で役立つデジタル化レシピ:紙の書類を瞬時にデータ化 iPhone用スキャナアプリを試す(Scanbot Pro編)

紙の書類をデジタルデータ化するのにもっとも手軽なのは、スマホのカメラで撮影する方法だ。こうしたスマホ向けのスキャナアプリのうち、今回はiPhone用アプリ「Scanbot Pro」を紹介する。

[山口真弘,ITmedia]

この連載は

 保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。

 また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールにのっとった手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。

 本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)


 「Scanbot Pro」は、doo GmbHが提供するiOS用のスキャンアプリ。価格は600円(アプリ内課金)で、試用時のバージョンは4.0.1。海外のアプリだがインタフェースは日本語化されている。

 本アプリの特徴は自動化されたインタフェースだ。書類の形状を認識すると自動的にシャッターを切る自動撮影に対応するほか、形状補正と色調補正も自動で行われるので、多数の書類もスピーディーに取り込める。自動補正の結果に納得がいかなければ手動で調節することも可能だ。

 また、保存を実行するタイミングで、OCR処理も自動で行われる。同種のアプリではOCR処理したテキストデータをPDFに埋め込めず、別ファイルとして出力するしかないことも多々あるが、本アプリではきちんとPDFに埋め込むことができ、さらにそのテキストデータをポップアップで表示することもできる。わざわざテキストファイルにコピー&ペーストしなくてはいけないアプリと違い、簡単に確認できるのはありがたい。

 スキャンした書類をクラウドにアップロードする機能も強力だ。DropboxやGoogleドライブなどのメジャーなサービスのほか、国内ではほとんど名が知られていないサービスまで、選択肢の多さは同種アプリの中でも際立っている。これらは手動アップロードのほか、自動アップロードにも対応している。もちろんメールに添付しての送信や、iCloud Driveへの保存も可能だ。

 他のアプリであまり見かけないのが、ファイル名のフォーマットを自由に変更できる機能だ。デフォルトの「Scanbot+日付+時間」のほか、さまざまな書式をワンタップで設定できる。日付のフォーマットや順序、区切り文字の種類を変えられるのはもちろん、現在地やカレンダーの情報を取り込んでファイル名に使うこともできるので、書類を取り込んだ場所をファイル名として記録することも容易だ。

 色調補正で明るさとコントラストの手動調節ができないこと、またOCRの精度が他のアプリと同様、A4サイズでは実用レベルにないのはマイナスだが、ここまで紹介した機能のほかにもPDFにハイライトや注釈を追加する機能や、QRコードを読み取る機能なども備えており、機能の多さと完成度の高さは突出している。せっかく有料アプリを購入するのであれば少しでも高機能なアプリを手に入れたいというユーザーにおすすめしたい。

OK
  • 強力なクラウドとの連携機能
  • ファイル名のフォーマットを自由に指定できる

NG
  • 明るさやコントラストが自動調整のみ
  • A4書類でのOCR機能が実用レベルでない


■Quick PDF Scanner編
項目 機能
自動スキャン
台形補正(自動)
台形補正(手動)
曲面補正 ×
明るさ・コントラスト調整 ×
カラーモード変更
文字のテキスト化
形式 PDF
クラウドサービスへのアップロード

Photo まずは書類を撮影する。輪郭はリアルタイムで検出される。自動撮影やフラッシュのオンオフ、OCRの有無は上段アイコンから切り替えられる
Photo 撮影が終わると形状および色調の補正が自動実行される。デフォルトでは白黒に変換される
Photo 自動補正に問題があれば手動補正も可能。ただし明るさとコントラストの手動調節は行えず、カラーモードの変更しかできない
Photo 保存を実行するとOCR処理が開始される。処理中に上部の「+」アイコンをタップして次の書類を撮影したり、次に行う処理を下段から指定することもできる
Photo クラウドへのアップロード機能はかなり強力。他のアプリではあまり見かけないToDoサービスとも連携する
Photo ファイル名のフォーマットは自由に設定できる。任意の単語をワンタップで追加したり、現在位置やカレンダーの情報をファイル名に盛り込むこともできる
Photo A4サイズでのOCRは実用レベルにはないが、A5サイズ以下では品質を最高にすることで一定水準のテキストが得られる
Photo ハイライトやメモ、署名を付与したり、パスワードでロックすることも可能
Photo パスコードロックおよびTouch IDによる解除機能、テーマの変更機能も備える

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