マイクロソフトの新OS「Windows 10」。もう使ったという人も、まだ試していないという人もいると思うが、あらためてそのポイントを“マイクロソフトの人”に解説してもらおう。第7回は「Windows 10」で登場したWebブラウザ「Microsoft Edge」について。
こんにちは。日本マイクロソフトで「Windows 10」の技術営業を担当している山本築です。この連載も7回目となりました。今回はWindows 10で新しく搭載したWebブラウザ「Microsoft Edge」を紹介していきます。
これまで、マイクロソフトは標準のWebブラウザとして「Internet Explorer(IE)」を提供していたのですが、Windows 10ではMicrosoft Edgeが標準ブラウザとなり、Internet Explorer 11と両方が搭載されました。
どちらも同じWebブラウザではありますが、両者はそれぞれ“得意分野”を持っています。まずIE11は後方互換に特化した仕様が特徴です。IE11のTridentと呼ばれるHTMLレンダリングエンジンには、過去のIEとの後方互換性を保つために「ドキュメントモード」や、過去のバージョンをエミュレートする「エンタープライズモード」といった機能が搭載されています。
一方、Microsoft EdgeのEdgeレンダリングエンジンはWeb標準の仕様に合わせており、常に最新のHTMLのレンダリングを行います。マイクロソフトはこれを“Evergreen”と称しており、こちらのページで準拠の対応状況が分かります。なお、他のブラウザとの相互運用性も重視しており、Edge独自の機能はほぼ作らないという指針も表明しています。
お客さまとEdgeの話をする際に、よく「Edgeのために検証を行わなくてはいけないのか?」という質問が出てきます。確かにそこは情報システム部門として、気になるポイントだと思います。
もちろん検証は必要なのですが、Edgeは他ブラウザとの相互性を重視しているので、Edgeのためというよりも“Web標準に合わせたサイトにするため”の検証と言う方が正しいでしょう。簡単に検証が行えるよう、Webサイトをスキャンし、問題があるか確かめる機能もマイクロソフトから提供しています。それがサイトスキャン(参照リンク)です。
Webコンテンツを作成する際、Microsoft Edgeに対応するために特別なことをする必要はありませんが、逆にIEへ対応するために行っていた実装が不要になるので、その点には注意が必要です。具体的には、以下の6つを気を付ければ問題ないかと思います。詳しくはこちらのブログをご覧ください。
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