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» 2016年04月18日 17時00分 公開

Weekly Memo:NTT Comはクラウド市場で“ITジャイアント”に勝てるのか (1/2)

「“ITジャイアント”といわれるグローバルベンダーと、クラウド事業でしっかりと渡り合っていけるようにしたい」――。そう語ったNTT Comの庄司社長は、強豪ひしめくクラウド市場でどう戦おうとしているのか。

[松岡功,ITmedia]

クラウドへの注力を鮮明に打ち出した新中期事業戦略

 「“ITジャイアント”といわれるグローバルベンダーと、クラウド事業でしっかりと渡り合っていけるようにしたい」――。NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の庄司哲也社長は、同社が先頃開いた新中期事業戦略の発表会見でこう語り、クラウド事業のグローバル展開に強い意欲を示した。

 庄司氏が2016年度から2020年度までのNTT Comの新中期事業戦略「ビジョン2020」の目標として掲げたのは、2015年度見込みで1兆3200億円の売上高を2020年度で1兆5000億円に伸ばすとともに、そのうち海外事業を3500億円から6000億円へと売上高比率で27%から40%に引き上げることだ。つまり、海外事業の拡大を成長の原動力とする戦略である。

Photo 会見に臨む NTTコミュニケーションズの庄司哲也社長

 ビジョン2020のアクションプランとして、同社が提供するソリューションによるICT環境の最適化を通じて顧客企業のデジタルトランスフォーメーションに貢献するという「グローバルクラウドビジョン」を毎年設定するとし、まず、その2016版では、Software Defined(SD)技術のさらなる活用やマネージドサービスにおける管理・自動化機能の高度化に重点を置く姿勢を明らかにした。

 NTT Comといえば、グローバルで容量7.6Tbpsの通信ケーブルを運用するメガキャリアとして知られる。最近では、そのグローバルなネットワークインフラを生かしてクラウド事業にも注力しており、新たな事業の柱に育てようとしている。今回策定した新中期事業戦略でも、そうした姿勢が如実に表れている。

 庄司氏によると、クラウド事業を支えるデータセンターのサーバルームの面積は現在、グローバルで合計36万7000平方メートルで、そのうち海外が24万平方メートルと日本の2倍以上になっている。

 こうしたグローバルに展開するデータセンターを使って提供しているクラウドサービスが「Enterprise Cloud」である。SDN(Software Defined Network)を活用した専有型および共有型クラウドと豊富なAPIにより、基幹システムからクラウドネイティブなアプリケーションまで対応できるのが特長としている(図1参照)。

Photo 図1:Enterprise Cloudの概要

 このEnterprise Cloudについては、2016年3月7日掲載の本コラム「パブリックとプライベートを“いいとこ取り”したクラウド戦略の行方」で解説しているので参照いただきたい。

クラウド事業者や総合IT企業にないNTT Comの強みとは

 Enterprise Cloudのグローバル展開については、現在11カ国14拠点で利用可能だが、2016度に12カ国15拠点とし、引き続き拡充していく考えだ(図2参照)。

Photo 図2:Enterprise Cloudの展開状況

 また、世界8つの都市エリアにおいて、同一エリア内の複数データセンターをあたかも1つのデータセンターとして利用できる「都市エリアのデータセンター間ネットワーク」や、都市エリアや国をまたぐ世界30カ所以上のデータセンターを大容量の閉域ネットワークで接続できる「遠隔データセンター間ネットワーク」なども、NTT Comならではのクラウド関連サービスといえよう。

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