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» 2016年09月30日 13時00分 UPDATE

仕事と生活と私――ITエンジニアの人生:仕事で使うタブレットの利点と欠点 (1/3)

情報端末としてのスマートフォン、タブレット、PCの特徴を整理しながら、企業クライアントとしてのタブレットの利点などを考えます。

[横山哲也,ITmedia]

この記事は横山哲也氏のブログ「仕事と生活と私――ITエンジニアの人生」より転載、編集しています。


 PCはあらゆる作業が可能な万能端末だが、情報消費(閲覧)端末としてのPCには何かと不便なことも多い。一方、スマートフォンやタブレットがPCに比べて、情報消費端末として優位性が高いのは明らかだ。

 仕事で利用する場合には、それぞれの特徴を把握した上で上手く使っていきたいもの。本記事では企業で使うデバイスとしてのPC、スマートフォン、タブレットの特徴をまとめた。

端末としてのPC、スマートフォン、タブレット

 企業システムとして見た場合、PCの最も大きなリスクは、大量の機密情報が保存されていることである。多くの企業は、起動時のパスワードやディスクの暗号化を採用しているが、パスワードを忘れたり、暗号化キーが失われたりすることが別のリスクとなる。リスクを下げるために暗号化キーを一元管理する仕組みを導入するなどの対策を取ると、運用コストが上昇する。

Photo

 そこで注目されてるのが、端末に一切の情報を保存しない「シンクライアント」である。シンクライアント端末は、画面表示とユーザー操作だけを担当し、データもアプリケーションもサーバ上にあるものをネットワーク経由で使う。ただし、完全なシンクライアントにしてしまうと、ネットワーク接続がないと全く役に立たないため、PC上にも幾つかのアプリケーションを残すことが多い。そのため、PCのHDD内に営業機密が残ってしまう可能性がある。

 一方、スマートフォンは携帯電話の一種であり、格納されたデータには高度なプライバシー情報が含まれる。自宅の住所、家族の連絡先、個人的なつながりの友人情報などである。そのため、セキュリティ機能が最初から強化されている。データアクセスも完全に自由ではない(iOS 8からは実質的に制限がなくなったようだが)。

 端末のセキュリティはPCよりも強力である。多くのスマートフォン用アプリケーションは、重要なデータにアクセスするときに二段階認証が使える。アクセス時に携帯ショートメールでパスコードを送ってくるのは、二段階認証の代表例である。

 個人所有のスマートフォンを業務利用するとき、会社が「リモートワイプ」の権利を持つことを条件にする場合が多い。リモートワイプは、紛失した機器に格納された情報を消去することで、情報漏えいを防ぐ機能である。

 会社が持つ情報の大半は社内のサーバにオリジナルが保存されているため、完全リモートワイプによって端末側のデータが消えたとしても損害はほとんどない。そのため、全ての情報を一括消去可能な完全リモートワイプは会社にとって非常に有効な手段である。

 しかし、個人所有の情報のバックアップはバックアップ項目の選択やバックアップ世代の管理などが徹底しておらず、所有者にとって、完全リモートワイプの損害は非常に大きい。そこで、会社関係の情報だけを消去する「選択的リモートワイプ」が考案された。それほど自由な設定はできないが、便利な機能である。

 ただし、スマートフォンは画面が小さく、単なる情報閲覧でも使いにくい場合がある。そこで利用されるのがタブレットである。タブレットはスマートフォンほど多くの個人情報は含まないことが多い上、たいてはスマートフォンの機能がそのまま使えるため、使い勝手も良い。画面が広いためWebベースのアプリケーションも使いやすいし、リモートデスクトップクライアントのようなシンクライアントソフトウェアも提供されている。そのため「タブレット本体に業務データを保存しない」というルールも徹底しやすい。今後、タブレットは企業クライアントとしてますます普及が進むだろう。

 既存のPCと比べてもタブレットの利点は多い。タブレットのアプリケーションの配布は(スマートフォンと同様)一定の制限があるため、「どこかから拾ってきた怪しげなアプリケーション」をインストールしてしまうリスクは比較的低い。またHDDのような汎用ストレージを意識することは少なく、アプリ中心なので、操作に迷うことも少ない。

Photo 筆者のPCでJPEGファイルを右クリックしたところ。[プログラムから開く]の選択肢が12個もある。
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