エプソン、基幹・業務系システムをNECのクラウドやハウジング環境へ移行

NECは、エプソンが100以上の基幹・業務系システムをNECが提供するクラウドサービスやハウジングサービスへ移行したことを発表した。ハイブリッドクラウド環境の利用により、運用管理コスト削減や新サービスの早期開発を実現を目指すという。

» 2016年09月08日 07時55分 公開
[ITmedia]

 セイコーエプソンは、100種以上の300サーバを超えるシステムをNECのクラウド「NEC Cloud IaaS」やハウジングサービス「NEC Cloud DaaS」に移行したという。NECが発表した。

 具体的には、エプソンの設計情報統合管理(PLM)などの基幹業務システムはNEC Cloud IaaSの仮想サーバ環境に、販売・人事などの業務系システムは物理サーバに、ネットワーク機器・セキュリティ機器はハウジング環境にそれぞれ配置。さらに、デスクトップ環境においてワークスタイル変革の推進を目的として、NEC Cloud DaaSを採用した。

 これらのシステムはNECに神奈川データセンターに置かれ、相互にLAN接続されている。これにより高速かつセキュアなシステム連携を実現。結果として、システムの運用管理コストを従来比で約20%削減できたとのこと。

 さらに、NEC Cloud IaaSが備えるセルフサービスポータル機能によってサーバやネットワークのリソース調達を容易かつ迅速に行えるようになり、ITリソースの調達に掛かるリードタイムを従来の数カ月から1日に短縮したという。

Photo エプソンのシステム基盤 全体像

 背景には、エプソンはこれまで社内で分散稼働していた各システムのホスティングサービスへの移行・集約を進めてきたが、コスト削減に限界があり、また新事業への取り組みを行っていくためにITリソースの迅速な調達や柔軟な拡張ができる基盤環境への移行ニーズがあったという。

 エプソンは、今回のクラウド環境環境の導入実績を、将来的に目指すグローバルレベルでの業務オペレーションの全体最適化・標準化に向けたレファレンスとして活用していくと説明している。

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