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» 2017年02月25日 08時00分 UPDATE

Microsoft Focus:時間の使い方を可視化し、AIがアドバイス 「MyAnalytics」は働き方をどう変える? (1/2)

「生産性の向上に目を向けることなく、単に労働時間だけを減らしても、ビジネスの成長を伴った働き方改革は実現できない」――。そう指摘するマイクロソフトが、AIを使った働き方改革を提案している。その中身は?

[大河原克行,ITmedia]
Photo 日本マイクロソフト Officeマーケティング本部の輪島文氏

 政府が提唱する働き方改革に呼応するように、ワークスタイル改革に着手する企業が増えている。しかし、単に残業禁止や週休3日制といった制度を導入したり、2月24日に初回を迎えたプレミアムフライデーを奨励したりしても、業務の効率化を考えずに働く時間だけを短くするだけでは仕事を残したまま帰宅したり、自宅で作業をするためにこっそり仕事のデータを持ち帰ったりといったことになりかねない。その結果、仕事に遅れが生じてビジネスの成長に歯止めをかけたり、情報漏えいによるセキュリティリスクが高まったりするのでは本末転倒だ。

 「生産性の向上に目を向けることなく単に労働時間だけを減らしても、ビジネスの成長を伴った働き方改革は実現できない。無駄な作業時間をITの力で削減し、本質的な仕事に時間を使うことが働き方改革の第一歩につながる」(日本マイクロソフト Officeマーケティング本部・輪島文氏)――。これが長年、働き方改革に取り組んできた日本マイクロソフトの考えだ。

 そんな同社が提案するのが、「Office 365」の1機能として提供する「Microsoft MyAnalytics」を活用した働き方改革。MyAnalyticsは、自分がいつ、誰と、どれくらいの時間を会議やメールに費やしたかを可視化し、分析するツールだ。

Photo Microsoft MyAnalyticsのダッシュボード画面

 Office 365のメールボックスと予定表の情報を基に、社員それぞれのメールの送受信数や会議の時間などのデータを収集し、その数値をダッシュボード上に表やグラフを使って表示する。これを見れば、「どのメンバーと何時間、どんなテーマで会議をしたのか」「誰と何通メールをやりとりしたのか、開封率は何パーセントで返事をするまでにどれくらいの時間がかかったのか」といったことが分かる。

Photo 自分が書いたメールの既読率や返信するまでの時間も分かる

 こうした傾向を把握することで共同作業の時間を把握したり、作業に優先順位を付けて時間をより効率的に使ったりできるようになると輪島氏。毎週の目標を設定すれば、時系列で進捗状況を測定することも可能だ。

 「メールの内容や予定の詳細を他の人に知られてしまうのではないか」と不安に思う人もいるだろうが、メール本文や予定表の詳細は収集しないので心配は無用だ。

 ダッシュボードに表示されるデータは、最もメールで連絡を取り合った相手や会議やメールで共同作業していない同僚、メールの送信と閲覧に使った推定時間を会社の平均時間と比較した数値、個人目標と比較した数値など多岐にわたる。

 メールの推定時間は、送信メールを1通当たり5分、閲覧メールは1通当たり2.5分の作業時間で換算。ノートPCだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、利用している全てのデバイスから情報を収集して時間を算定しているという。

 さらに、送受信メールの既読率や、自分が送ったメールに相手が返信するまでにかかった時間と、自分が他のユーザーに返信するまでにかかった時間までも可視化する。

 ほかにも、残業時間や、2時間以上集中して仕事をした時間などを自動で集計。会議もテーマや参加者、時間から分析を行えるので、ムダな会議が行われていないかどうかをチェックできる。

Photo 作業時間の傾向も分かる

 会議中に多重タスク(いわゆる内職)をしていた回数まで分かるのも面白い。ちなみに多重タスクの判断は、会議中に送信したメールの数が1時間あたり2通を超えているか、読んだメールの数が1時間あたり4通を超えている場合に下される。

Photo 会議中の内職までも可視化される
Photo 会議の傾向を見ればムダな会議が見えてくる

 輪島氏によれば、MyAnalyticsから得られた気付きが生産性の向上につながるという。「会議中に内職をするのは、自らに発言権がなかったり、議決権がない場合が多い。ダッシュボードを見れば、出席しなくてもいい会議に出ていることに気付いたり、会議を行わずにメールを通じた情報共有で済ませた方が効果的なことが分かったりするので、対策すれば時間を効率よく使えるようになる。また、時間をかけて送ったメールが読まれていないのであれば、内容を精査したり、対面の会議やビデオ会議に切り替えたりする、というように働き方を変えられる」(輪島氏)

Photo Officeマーケティング本部の冨士野光則氏

 オフィスワーカーの1週間の仕事のうち、約3割がメール関連の作業といわれており、この作業を効率化することが生産性の向上に直結する。同社 Officeマーケティング本部の冨士野光則氏は、「日本マイクロソフトでは、会議の時間を減らしてアイデアを創出する時間に充てたり、コミュニケーションを強化したりといった変化が起きている。また、日本マイクロソフトで定例となっている上司と部下の1対1の面談にも、MyAnalyticsのデータから得た気付きが生かされている」と話す。

Photo 社内の誰とどれくらいコミュニケーションしているかが分かる

 同氏はまた、フォーチュン500の企業でMyAnalyticsの個人用ダッシュボードを利用したユーザーは、メールと会議に費やす時間を週に2時間削減できたといい、「1カ月あたりに換算すると8000時間の節約ができたということ。これは従業員50人の増員に匹敵するものであり、月に1営業日が増加するのに相当する」(冨士野氏)と、効果のほどに自信を見せた。

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