ソフトバンクやビル・ゲイツ氏、リアルタイム地球観測衛星のEarthNowに出資

米新興企業のEarthNowの高性能小型衛星によるリアルタイムの地球観測プロジェクトに、ソフトバンク、ビル・ゲイツ氏、Airbusなどが出資した。衛星はAirbusが製造し、将来的にはスマートフォンのアプリでリアルタイムの地球の映像を見られるようになるとしている。

» 2018年04月23日 09時02分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米新興企業のEarthNowは4月18日(現地時間)、仏Airbus、ソフトバンクグループ、ビル・ゲイツ氏、衛星通信企業OneWebの創業者のグレッグ・ワイラー氏から1月に受けた出資を基に、人工衛星による地球全体のリアルタイム観測プロジェクトを推進すると発表した。資金総額は公表していない。この資金により、プロジェクトを加速するとしている。サービス立ち上げのスケジュールは不明だ。

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 地球観測衛星サービスは既に幾つかあるが、いずれもリクエストしてから届くのは過去の映像。EarthNowは、プロセッサを大量に搭載する高性能な小型衛星を地球上に多数打ち上げ、ほぼリアルタイムの映像を提供する計画だ。

 OneWebの通信サービスで使っている衛星のアップグレード版をAirbusが大量生産する。立ち上げ後、まずは政府や企業向けにサービスを提供する計画。気象予測や違法漁業の摘発、山火事や火山噴火の早期発見などに活用できるとしている。将来的には「端末のアプリで数百万の顧客がリアルタイムで地球を見ることができるようになる」という。

 EarthNowは2017年創業のワシントン州ベルビューに拠点を置く。創業者のラッセル・ハニガンCEOはマンチェスター大学と国際宇宙大学で学び、数社を経て2009年に米ベンチャーキャピタルのIntellectual Venturesに参加し、2010年からEarthNowのプロジェクトに取り組んできた。

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