クラウド時代のセキュリティ対策として注目されるCASBをマカフィーが提供。セキュリティポリシーテンプレートの配布や24時間監視などのマネージドサービスと組み合わせて提供する。
マカフィーとソフトバンク・テクノロジーは、2019年3月をめどに「マネージドセキュリティサービス for CASB」(以下、MSS for CASB)の提供を開始すると発表した。
MSS for CASBは、クラウドサービスを利用する際に正しいセキュリティポリシーを適用し、安易な共有などによる情報漏えいのリスクを軽減する「CASB」(Cloud Access Security Broker)の機能を、セキュリティポリシーテンプレートの配布や24時間監視などのマネージドサービスと組み合わせたサービス。
McAfeeが買収したSkyhigh Networksの製品技術を活用した「McAfee MVISION Cloud」と、ソフトバンク・テクノロジーが持つOffice 365の導入、運用実績と、マネージドセキュリティサービスを統合したソリューションだ。
CASBとは、Office 365やSlackをはじめとする各種クラウドサービスのセキュリティを確保するために、クラウドサービスと企業システムとの間で利用状況を可視化するツールの総称。企業内で利用が許可されているクラウドサービスにおいて、暗号化や外部共有、監査などが正しく行われているかを把握できるのに加え、企業として利用を許可していない「シャドーIT」の検知も行える。
Skyhigh Networksの技術をMcAfeeの製品に統合し、クラウドサービスとオンプレミスのシステムを共通のポリシーで管理できるのが特長の一つ。リスクが高いクラウドサービスを分析し、抑制ポリシーの提案などのコンサルティングを行う。また、ソフトバンク・テクノロジーが運用するSOC/NOCで得たインテリジェンスや、同社が提供するマネージドサービスも用いることで、複合的に脅威を分析できるという。
マカフィーの代表取締役社長を務める山野修氏は、「クラウドサービスが浸透してアプリがSaaS上に移った結果、どこにどんなデータがあるのかだけでなく、設定も見えづらくなり、システム環境の変化を把握するのが難しくなっている。企業にCASBの機能を説明すると、『システム管理周りのサービスも併せて提供してほしい』という要望が多かったことから、ソフトバンク・テクノロジーとの協業を決めた。恐らく、(CASBとマネージドサービスをセットにした)日本で初めてのサービス」と述べる。
ソフトバンク・テクノロジーの取締役で、営業副統括兼ソリューション営業本部長を務める児玉崇氏は、「大企業の顧客を訪問すると、CASB導入のニーズが大きい。情報システム部門の管理業務と事業部門のクラウド活用の実態を踏まえ、SOC(Security Operation Center)運営で培った知見とノウハウを組み合わせたサービスを作る」と述べた。
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