ドローンで“五島のクロマグロ”を赤潮被害から守る 海水の採水、分析、通知まで15分――KDDIらが実証に成功

「マグロ養殖の基地化」を目指す長崎県五島市は、KDDI、長崎大学らと共同で、赤潮の発生を早期検知するIoTシステムの実証実験を実施。ドローンを使った海面観測や海水調査により、海水の採取、分析、漁業者への通知にかかる時間を約12時間から約15分に短縮できたという。

» 2019年01月25日 07時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 長崎大学大学院工学研究科、システムファイブ、KDDI、長崎県五島市は2019年1月22日、「マグロ養殖の基地化」を目指したIoTシステムの実証実験に成功したことを発表した。ドローンを使った海面観測と海水調査により、海水の採水から赤潮検知、漁業者への通知までの時間を約98%削減したという。

 五島市は「マグロ養殖の基地化」を目指して、クロマグロの養殖に取り組んでいる。クロマグロは他の魚種に比べて赤潮に対する脆弱(ぜいじゃく)性が約10倍高く、死滅を防ぐためには、赤潮の早期検知が重要とされている。しかし、従来の赤潮検知方法では、精度や時間的観点から迅速な対応が困難という課題があった。

Photo IoTシステム構成図

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ