ネットワークを介して多くのユーザーからのログインを許すLinuxは,ファイルシステムなどのメンテナンスやログファイルの整理を行う際には注意が必要だ。メンテナンスを行っているにも関わらず,ファイルに書き込みされてしまうことを避けなければならない。このための起動条件が「ランレベル」として用意されている。
通常は,ランレベル3以上で起動されているはずだ。次のように「runlevel」と入力すれば確認できる。
# runlevel N 3 |
たとえば,ネットワーク機能を停止させてランレベル1に移行したい場合には,次のように入力すればよい。
# init 1 1 S |
「S」の表示は,シングルユーザモードを意味する。このモードは,起動時に実行される/etc/inittab内容がスキップされる起動条件だ。また,ランレベルには次のような種類が用意されている。
■ランレベル一覧
番号 | 動作内容 | デーモン参照先 |
0 | システム停止 | /etc/rc.d/rc0.d/ |
1 | シングルユーザー | /etc/rc.d/rc1.d/ |
2 | マルチユーザー/NFS無し | /etc/rc.d/rc2.d/ |
3 | マルチユーザー | /etc/rc.d/rc3.d/ |
4 | 未使用 | /etc/rc.d/rc4.d/ |
5 | マルチユーザー,X11(X Window) | /etc/rc.d/rc5.d/ |
6 | 再起動 | /etc/rc.d/rc6.d/ |
さらに詳しい起動プロセスが知りたい人は,Linux How-To「起動スクリプトを知って基礎を理解しよう」を参照してほしい。
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