Red Hat Linuxではディストリビュートバージョン「7」になってから,inetdではなくXinetdが採用されるようになった。もちろんinetdをインストールして利用することもできるが,7の持ち味として,Xinetdも使いこなしてみたい。
またXinetdであれば,ドメイン,IPアドレス,時間帯など,従来まではTCP Wrapperでアクセス制限を行っていたものをカバーした設定が可能になる。イメージとしては,inetd+TCP WrapperがXinetdであると考えればよいだろう。
inetdでは1つのファイル「/etc/inetd.conf」で設定を行っていたが,Xinetdでは「/etc/xinetd.conf」ファイルを始め「/etc/xinetd.d」ディレクトリ下のファイルで設定を行う。
s ここでは,wu-ftpdの設定例を挙げよう。インストール直後のwu-ftpd設定ファイル「/etc/xinetd.d/wu-ftpd」には次のように記述されている。
service ftp { disable = no socket_type = stream wait = no user = root server = /usr/sbin/in.ftpd server_args = -l -a log_on_success += DURATION USERID log_on_failure += USERID nice = 10 } |
それぞれの構文指定は次の通りだ。
Xinetdで利用されるパラメータ | ||||||||||||||||||||||||||||
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xinetd.confから「/etc/xinetd.d」ディレクトリ下の設定ファイルへ分岐指定することも可能だが,以上のような「service」から始まる行を直接「xinetd.conf」ファイルに記述しても構わない。最初はこの方法で行って,設定が複雑になってきたら別ファイルとして「/etc/xinetd.d」ディレクトリ下に分散させるのもよいだろう。
なおxinetd.confの中で次のように「includedir」として設定されているのがサブ設定ファイルの参照先となる。ここでの「defaults」指定は,ほかのサービス指定で定義されない基本となる設定を定義しておく個所だ。
defaults { instances = 60 log_type = SYSLOG authpriv log_on_success = HOST PID log_on_failure = HOST RECORD } includedir /etc/xinetd.d |
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