コラム
» 2004年08月09日 11時26分 UPDATE

子ども用PCの仕様を考えてみる (1/3)

筆者は家庭で子ども用のPCを購入するという「必要」があると思っている。現状の大半の小学校の貧弱な情報教育任せでは、使える子と使えない子の差=デジタルデバイドは永遠に縮まらないからだ。そこで子ども向けの需要に応えるPC(単なるミッキー仕様などではなく)の仕様は何かを考えてみよう。

[小寺信良,ITmedia]

 今日のコラムには、本当は別のネタを用意していたのであるが、5日発表のあるニュースを見て気が変わった。「Disneyからミッキー仕様のPCデビュー。もちろんマウス付き」だそうである。子ども用のパソコン需要を見越してのことだという。

 色といい形といい、一見すると「トイザらス」で売ってそうなルックスであるが、中味はちゃんと普通のPCとして役に立つようだ。

jn_disney.jpg Disneyブランド初のデスクトップPC「Disney Dream Desk」(c)Disney

 米国のPC普及率、あるいはディズニーの影響力の差も相当あることだろうから、米国ではこれもアリなのかもしれない。だが正直言ってわれわれ日本人には、このパソコンが当てはまる子どもたちの姿がよく見えて来ない。

 日本人の子どもでミッキーさんに対してリニアに反応を見せるのは、おそらく「一ケタ年齢」ぐらいまでではないだろうか。つまり、小学2〜3年ぐらいまでということになる。そこに向かってPCをあてがう場合、「将来に向けての知的教育の一環」なのか「紙とクレヨン代わりの情緒教育の一環」なのかは、微妙なところだ。いずれにしても1〜2年経てば、ミッキー型PCを使うことを恥ずかしく思うようになる可能性は、極めて高い。

 子どもの関心をPCに向けさせるためとはいえ、単にカタチが面白いだけでは、あまりにも思慮に乏しい。それでは日本という環境において、小学生ぐらいから使うパソコンの条件とはどういうものだろうか。

 先週に引き続き子どもの話題で申し訳ないが、目に見えてきている技術で実現可能なスペックを考えてみよう。

求められるスペック

 根本的な条件として、まず予算ありきだ。ミッキー仕様PCが良いとは思わないが、価格面ではかなり現実的な線を提示している。本体が599ドル、別売りのモニタは299ドル。親が出せる金額としては、やはり耐用年数が3年そこそこの教育機材ならば、どうしても10万円以内に抑えたいところだ。

 ではどういうスタイルのものがいいかという話から進めよう。コスト面だけ見ればデスクトップになってしまいそうだが、日本の家庭を考えると、使わないときは片づけられるノートPCをベースにしたほうが、さまざまな条件をクリアできるように思う。

 デザインで言えば、低学年にとっては親しみやすく、高学年になっても飽きの来ない、シンプルで魅力的ななものが望ましい。また、ある程度の丈夫さも求められる。角ばった部分が少なく破損しにくいとか、持ちやすい丈夫なハンドルが付いているといったことが条件になる。

 実際に筆者の娘が使用している「初期型バイオQRは、そのイメージに近い。

jn_vaioqr.jpg 「バイオQR PCG-QR1/BP」

 ただしこれはサイズと重量の点で、現実的ではない。5年生の子どもにとっても、A4サイズのノートPCはサイズ的に持てあましてしまう。また重量の3キロもあんまりだ。

 だが現在の技術でこれのB5サイズのものを作ったら、おそらく2キロ以下にはできることだろう。学校に持っていくのはまだ現実的ではないが、少なくともバッグに入れてお友だち宅に行くぐらいの機動性はあっていいだろう。

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