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CFスロット付きポータブルDVD――DivX対応「DVD Master」レビュー(2/2 ページ)

» 2004年08月12日 19時00分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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DVD-RW/±R対応、生ペグ再生OK

 再生フォーマットの多彩さもDVD Masterの魅力の1つ。DVDビデオ/音楽CD/ビデオCD/SVCDのほか、DVDレコーダーでビデオモード録画したDVD-RW/±Rディスクの再生も行え、CD-R/RWに記録した静止画(JPEG)や音楽データ(MP3/WAV)などにも対応している。

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 さらにDVDビデオ形式(VOBファイル)になっていない生のMPEGファイル、いわゆる「生ペグ」をDVD/CDメディアに記録して再生できる。再生可能なMPEGファイルは、MPEG-1/2だけでなく、MPEG-4/DivX(拡張子がavi)ファイルも視聴可能。

 また、メーカー発表のスペック表には記載されていなかったが、WMVファイルも再生できた。TVキャプチャー搭載PCで録画したTV番組やDVカメラで録画した映像をDivXなどで高圧縮保存した自慢の動画ライブラリーを、外出先などモバイル環境で気軽に楽しめるのだ。

photo ファイル閲覧・再生で利用するSMART NAVI画面。フォルダの階層構造にも対応

CFカードスロットは、どう活用する?

 DVD Masterでもっともユニークな機能が、CFカードスロットの搭載だ。

 もっとも本体右側に用意されたゴムキャップの下のソレは、キャップを外すとピン端子が見えてしまうほどで“スロット”とはとても呼べない作り。確かに、薄型ポータブルDVDの本体内でCFカードをしっかり挿入できるスペースを確保するのは難しい。その簡易な作りからも、CFカードスロットが“オマケ”的な機能ということが想像つく。なお、TYPE-IIのMicrodriveは使用できない。

photo ピン端子が見えてしまうCFカードスロット

 スロットのピン端子を折らないように恐る恐るCFカードを挿入すると、本体でDVD再生中でもCFカードが優先されてSMART NAVI画面が現れる。操作はCD/DVD記録型ディスクと同様で、DivXファイルも視聴できるなど再生可能なフォーマットも同じだ。

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 CFカードスロットがある最大のメリットは、ディスクよりも“より気軽に”各種データ再生ができる点だろう。

 まず思いつくのがデジカメ画像の閲覧。CF対応のデジカメを持っているユーザーなら、PCレス環境でもすぐに撮影画像を7インチの大画面でプレビューできるのは魅力的だ。

 また、短時間のDivXファイルやMP3データを気軽に楽しみたいという時には、わざわざディスクに焼かなくてもCFカードにコピーするだけで利用できるのは便利。CFカード経由なら、光学ドライブを持たないノートPCでも十分活用できる。ディスクを回すモーターを使わない分、再生時間も長くなるという効果もある。

 SDメモリーカードのようなより小さなメモリカードが普及して、最近はCFカード対応製品が少なくなってきているため、CFカードスロット搭載が大きなセールスポイントになっていないのが残念。もっとも“生ペグ”再生や多彩なディスク対応、基本性能の充実振りだけでコストパフォーマンスは十分に高い製品だ。

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