今年の春は、魅力的なポータブルDVDプレーヤー新製品が国内外各社から登場している。
DVD再生機に液晶ディスプレイを搭載し、“どこでもDVD視聴”環境を提供してくれるポータブルDVDはかなり以前から存在していた。だが一昔前までは10万円前後と非常に高価で、映画好きな一部ユーザーの贅沢品というイメージが強かった。
今春登場している新製品群では、5万円以下の普及価格帯が非常に充実している。据え置き型が1万〜2万円台で買える時代だが、ディスプレイとバッテリーまで付いて“片手”でオツリが来るのはうれしい。
コストダウンの大きな要因は「液晶ディスプレイ」。本来、DVD映像を見るだけならノートPCに搭載されているような高解像度は必要ないのだが、従来製品は8インチ前後の画面サイズで800×480ピクセルの解像度、低温ポリシリコンTFTなどオーバースペックをおごって、それが価格上昇を招いていた。
だが近年の低価格機は解像度を約1/4程度(480×234ピクセルなど)に落として、安価ながらも比較的画質のよいパネル(アモルファスシリコンTFTなど)に変更。韓国・台湾での液晶ディスプレイ生産の拡大により、このような安くて高性能なパネルの供給が潤沢となった点も大きい。
高機能化への取り組みも盛んだ。例えば、松下電器産業の「DVD-LX8」は、画面角度可変システム付き大画面ディスプレイに多彩な再生フォーマット対応、TVチューナー/SDスロット内蔵など豊富な機能を備えた“ぜいたくポータブルDVD”に仕上がっている。
また本体サイズをバッテリー込みでDVDケースより一回り大きい程度(163×158×28.5ミリ)のコンパクトさにした三洋電機の「DVD-HP58」のように、モバイル性を突き詰めるというポータブルDVDの王道を狙った商品もある。
バンダイビジュアルの“真っ赤”な「シャア専用ポータブルDVDプレーヤー」や、精悍なブラックボディのエバーグリーン「EG-D700」など、従来は銀色一辺倒だったボディカラーもカラフルになってきた。また東芝の「ポータロウ」のように、シルバーとブラックのツートンカラーで超小型ノートPCかと見間違うぐらいの洗練されたデザインの製品も登場している。
そして今春のポータブルDVDで注目したいのが、再生機能の大幅な向上だ。
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