コラム
» 2004年08月16日 13時31分 UPDATE

出張を快適にするための悪あがき (1/3)

あまり出張などしない筆者は、たまに海外取材でもあると、ついあれもこれもとモノを詰め込んで人より荷物が多くなってしまう。家、すなわちSOHOとできるだけ同じ環境を確保しようとするのが原因なのだが、それでもなんとか“より快適な環境”にしようと悪戦苦闘してきた。

[小寺信良,ITmedia]

 筆者は執筆活動の内容のせいもあって、こちらから出かけていって精力的に取材活動をするようなことはほとんどない。イベントや展示会にもあまり行かないし、ネットと宅配便があれば日々の仕事ができてしまう「引きこもり型ライター」なのである。したがって、たまの出張などがあると浮き足立ち、ついつい人よりも荷物が多くなってしまう。

 荷物が多くなる原因は、まあ簡単に言えば旅慣れないせいなのであるが、実は旅にありがちな「暇な時間」が耐えられないのである。何かしていないと落ち着かないのは、おそらく“SOHO者”のサガだろう。

 「仕事以外は家事、家事以外は仕事」という区切りのない生活を何年も続けていると、ただぼーっと窓の外の景色を眺めているということができない。だからついつい暇つぶしに、いろんなものを持ち出してしまうのだ。

移動中の娯楽事情

 例えば米国に取材に行く場合、西海岸までは「行き」がだいたい8時間ちょっと、「帰り」が10時間半ぐらい飛行機に揺られることになる。むろん移動に費やす時間はフライト中だけでなく、空港までの道のりや空港での待機時間も含まれるわけだから、そこからさらに3〜4時間はプラスされるわけだ。

 旅の達人なら、移動中は睡眠に当てて現地での活動に備えるのだろうが、こちらは「旅のシロウト」なので、文庫本をたくさんカバンに詰め込んでしまう。だが実際にはそれほど読書を続けられるわけもなく、マヌケなことに疲れて寝てしまったりする。おかげで持ってきた本の大半を手つかずのまま、帰りの荷物に突っ込む羽目になる。分かっているんだが、「全部読んじゃったらどうしよう」という不安から逃れられず、また同じ失敗を繰り返す。

 また筆者は常時音楽がないと落ち着かない人間なので、iPodなど大容量プレーヤーが登場する以前は大変だった。MP3プレーヤーの出現は2000年ごろだったが、なにせシリコンオーディオではアルバム1〜2枚ぐらいしか入らないので、全然足りない。しょうがないので、CDをMP3化してノートパソコンに転送し、空港でも飛行機の中でも、ノートパソコンから直接音楽を聴いていた。

 だが、いくら節電モードで使っても、当時のノートPCなんて2時間程度しかバッテリーが保たないため、移動中の環境は満足いくものではなかった。そこで編み出したのが(ま、考えてみればそんな大したことじゃないのだが)、聴くときには電池駆動のシリコンオーディオを使い、曲に飽きたらその都度、ノートPCを座席の下から引っ張り出して転送するという方法だった。

 これならノートPCの駆動時間は大したことないし、プレーヤー側は換えの電池を数本用意しておけば十分だ。しかし明かりの落ちた飛行機の中で、やおら“もそもそ”と動きだし、USBケーブルを引っ張り出してしこしこ転送したり電池を換えたりしている姿は、かなりダメ人間の様相を呈している。この方法は一度実行しただけで、すぐに廃案となった。

 iPodを購入してからは、このような醜態をさらすこともなくなった。次なる課題は、ポータブルビデオプレーヤーだろう。仕事柄いろいろな製品をテストしているが、再生可能なファイルに条件が厳しく、PCほど柔軟に対応できるものはまだない。海外取材で同行する記者やライター諸氏は、機内ではもっぱらノートPCで映画などを見ているようだ。

 来年までには、多くのポータブルビデオプレーヤーが出そろうことだろう。そこで提案なのだが、どこかUSB電源供給用バッテリーユニットを作ってくれないだろうか。多くのポータブルプレーヤーは、USB端子から充電することができる。ACが取れないところで、再充電したり外部バッテリーとして使えるようなタイプのものがあれば、ケータイユーザーも含めてそこそこ需要があるんじゃないかと思うのだが。

遮音のあれこれ

 海外出張で一緒になるライター諸氏と成田で合流して、盛り上がる最初の話題は大抵、遮音性の高いヘッドホンについてである。

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