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マイクロフライングロボットからミューチップまで――子どもと楽しめる「未来」(2/2 ページ)

» 2004年08月30日 11時04分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]
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 さて、お父さんが一番喜ぶものは、セイコーエプソンのブースにある。マイクロフライングロボット「μFR-II」だ(http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0408/18/news081.html)。12.3グラムのロボットが空中を飛ぶところを実際に見ることができるのだ。

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 とはいうものの、μFR-IIは御機嫌が悪いことがある。私は3回デモをみたのだけど、1回はほとんど失敗、1回はリトライして成功、1回は大成功という感じだった。運悪く失敗の回に当たっちゃったら、次のデモに期待しておこう。

青少年世界発明工夫展

 世界39の国と地域の青少年(最年長は19歳、最年少はたぶん9歳)が「発明」したものが実際に見られる。ブースは国ごとに分かれていて、多くの場合そこに発明者もいるので、実際に話を聞くことができる。日本語がはなせない人が多いけど、通訳の人もいる。

 デンマークのAndres Utoft Madsenさん(17)は、アセチルサリチル酸(アスピリン)を含有した「頭痛が直るガム」というのを出している。すぐ効いて味がよくて水がいらない。錠剤を飲むよりガムをかむほうが気兼ねがいらない(そうか?)。体内に効果的に吸収できるなど、いいところづくめらしい。一つもらったけど、割とおいしかった。

 モンゴルのBatjargal Sanchirsundさん(9)は、柄が60度くらいに曲がったスプーンを考案した。幼児や病人など、手を口の正面に持っていくのが難しくても使えるのだ。

 ニュージーランドのOliver Whallyさん(18)は、形状記憶合金製のワイヤーを動力に用いた走行装置「ワーミネーター」を展示している。スポンジを使った足で「歩く」ことで、地盤がゆるいところでも安定した走行が可能だ。ただ、まだ動きが遅いのが難点。

 中国の梁海霖さん(13)は、ぬかるみにはまった自動車のタイヤの下に敷くための板を考案した。試作を繰り返しており、ここに展示されたものは3代目だそうだ。ボルトを多数植えておくことで、摩擦係数をあげている。ただ、ボルトでは固すぎてタイヤに傷をつける危険性があるので、もっと柔らかい素材で作ることを検討している。

 日本の一谷紗希さん(16)は、2つのレーザーポインターを使って、遠隔地までの距離を測る「無接触レーザー測長器」を発表している。2つのポインターの指す位置が同じになるように調整して、そのときの角度から距離を求めるというものだ。

 こうやって紹介していくときりがないのだけど、その国のお国柄がかんじられるものもあり、そうでないものもあり、とてもおもしろい。また、発明者の彼らが「先端技術フェア」を見ることで、さらにインスパイアされている風景も見られる。この2つのイベントを同じフロアでやったってことも、素敵だ。

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