“第3の大画面薄型テレビ”が、AVフェスタに集結した。
パシフィコ横浜で9月22日から開催されているオーディオ・ビジュアルの展示会「A&Vフェスタ2004」では、国内大手エレクトロニクスメーカーがリアプロジェクションテレビ(リアプロTV)を展示して、50インチ超の大画面薄型テレビによる新しいライフスタイルの提案を行っている。
三洋電機は、A&Vフェスタ会場内に今回から新設されたホームシアターゾーンで55型リアプロTVを参考出展していた。「一般ユーザー向けには今回が初披露」(同社)
同社は今年4月から55/45型リアプロTV販売を中国でスタートしており、国内展開も視野に入れていることが明らかにされていた。9月10日の液晶プロジェクター発表会でも、年内に55型のリアプロTVを国内市場に投入すると明言している。
展示された55型リアプロTVは中国で販売しているものではなく、日本市場向けにチューニングを施したもの。同社が長年、液晶フロントプロジェクターで培ってきた高画質化技術を投入。ハイビジョン対応高温ポリシリコン液晶パネルを3枚使った液晶3板方式で、720p(1280×720ピクセル)の高精細映像と美しい色再現性、800対1のコントラスト比を実現した。
L字レンズを使った独自開発の短焦点光学エンジンにより、55型という大画面ながら奥行き40センチという薄型ボディを確保。「リビングスペースにも十分置けるサイズ。DVI/アナログRGB/コンポーネントなど入力インタフェースも豊富」(同社)
ユニークな機能は、電源OFF直後のクイックスタートだ。ランプを光源に使うフロントプロジェクターと同様の投写システムを内部に持つリアプロTVは、電源を切るとクーリング状態に入るため、画面復帰まで時間がかかるのが普通。だが同社のリアプロTVは、電源ボタンを押して画面が消えても、すぐに押し直すと画面がパッと表れるのだ。
「種明かしをすると、中のランプを低ワットでずっと駆動させることで瞬時の画面復帰を可能にした。ただし4分以上過ぎると完全にOFFになる省エネ設計にもなっている。ワット数を変更できるランプはこれまでなかったのだが、当社がランプメーカーと共同で開発した。普通のテレビ感覚でリアプロTVを使えるのが魅力」(同社)
気になるのは価格だが「現在のところ未定。国内の市場状況を見て価格を決めたい」とのこと。
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