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オリンパス、大型液晶とデジカメも備えたHDDプレーヤー

» 2004年10月13日 19時45分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 オリンパスイメージングは、デジカメ+プリンタ+HDDのトータルシステム「i:robe」(アイローブ)と同時に、HDD搭載ミュージックプレーヤー、「m:robe」(エムローブ)シリーズ2製品を発表した。

 ラインナップは「MR-500i」と「MR-100」の2機種。なかでも、メガピクセルカメラや大型液晶ディスプレイを搭載するMR-500iは、同社の提案する“音楽と写真を自由に融合させて楽しむ”製品だ。11月下旬からの発売が予定されており、価格はそれぞれオープン。市場想定価格はMR-500iが6万円前後、MR-100が3万円前後の見込み。

音楽と映像をリミックスして楽しめる「MR-500i」

 MR-500iは20GバイトHDDと3.7インチ(VGA)のTFT液晶ディスプレイ、MOSカメラを搭載。「音楽を聴く」「画像を見る」「写真を撮る」という3つの機能に加え、「音楽と画像をリミックスして楽しむ」という機能を搭載した意欲的な製品だ。

photo MR-500i
photo MR-500iの裏面。角のない滑らかなデザインで、ボタンも上部の電源/ホールド以外にはない

 本体サイズは109(幅)×73(高さ)×21(奥行き ミリ)・約210グラム。外装はi:robeと同じ白磁器をイメージさせる仕上がりで、カラーはつややかな白。液晶は感圧式のタッチパネルとなっており、画面に現れるアイコンをタッチするだけで操作が可能となっている。マスストレージクラスに対応しており、20Gバイトの外付けHDDとして使用することも可能だ。

photo メインメニューに表れるアイコンは3つだけというシンプルさ。
photo 四隅をタッチするとメインメニューや設定画面を呼び出せる。画像は音楽再生時にメインメニューを呼び出したところ。

 添付のアプリケーション「m:trip」からPCに格納されている音楽と画像を転送し、それぞれを楽しむことができるほか、音楽と画像、それに用意されている映像効果テンプレートを組み合わせることによってオリジナルのリミックス映像を作成できる。もちろん、内蔵されているカメラの画像をリミックスの素材として利用することもできる。

 作成したリミックス映像はMR-500i本体とm:trip上で楽しむほか、クレードルに設けられているAV出力端子を使えばTVなどに映し出すこともできる。

photo 作成したリミックス映像は「リミックスキューブ」という形で保存される

 音楽や画像、リミックス映像など多彩なメディアを扱うだけに検索機能も充実している。音楽・画像については日付や再生履歴、自分で設定したキーワードなどから、音楽についてはアルバム名、アーティスト名、ジャンル、リリース年などから検索が可能。画像についても、サムネイルやカレンダーなど複数の表示方式を切り替えて表示することで検索性を高めている。

photo HDD内部の画像をカレンダー形式で表示したところ。

 カメラには122万画素のMOSが使用されており、本体のHDDに約2万枚(1枚1Mバイト換算)の保存が可能。撮影した画像は本体液晶で楽しむほか、PCへ転送を行うこともできる。また、PictBridgeにも対応しており、対応プリンタを接続すれば撮影した画像を簡単にプリントできる。

photo カメラのシャッターも画面にタッチすることで切れる仕組みとなっている。

 音楽プレーヤーの対応フォーマットはMP3とWMA。WMAについてはWindows DRMにも対応しており、音楽配信サービスにて購入した楽曲の転送も可能だ。最大で約5000曲(WMA 128kbpsのファイルを1曲4分で換算)の収録が可能で、連続再生時間は約8時間となっている。「お気に入り」機能を備えており、再生中にお気に入り登録を行えば、自動的にお気に入りリストが制作される。

photo MR-500iにはリモコンも付属する

音楽再生に特化したMR-100

 MR-100はカメラやリミックス機能は搭載しない、音楽再生に特化したポータブルプレーヤー。5GバイトのHDDを搭載し、約1200曲(WMA 128kbpsのファイルを1曲4分で換算)の楽曲を収録できる。

photo MR-100。iPod miniとほぼ同サイズ

 本体サイズは52(幅)×90(高さ)×14.9(奥行き ミリ)・約100グラムで、液晶は1.7インチ(160×128ドット)のSTN液晶を備える。WMAおよびMP3の再生が可能で、Windows DRMにも対応する。

photo 左側面にはホールドボタン。リモコンは付属しないが、MR-500i用のリモコンを使用することができる

 マスストレージクラスに対応しており、ドラッグ&ドロップでのデータ転送も可能だが、添付されるm:tripを利用すれば、CD→WMAのリッピング・変換・シンクロを行うことができる。

photo 充電とPCとのシンクロが行えるクレードルが標準で付属する。

 液晶下部が静電パッドを採用した操作パネルとなっており、指先で触れるだけで操作が可能。操作可能なものだけが点灯するというインタフェースが採用されており、利用者へ直感的な操作感覚を提供する。

 電源にはリチウムイオン充電式バッテリーが採用されており、連続再生時間はMP3ファイル再生時で約12時間、WMAファイル再生時で約8時間となっている。

photo 発表会にはCM制作を手がけたアートディレクターの佐藤可士和氏(右)とCMの音楽を手がけたTOWA TEI氏も登場。「(MR-500iは)小さなプラズマテレビみたいなデザイン。普段、どうしてもインターネットとかで引きこもりがちじゃないですか(笑)。飲み会とか海外旅行とかに持ち出して、コミュニケーションツールとして使ってもらえれば」(TOWA TEI氏)

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