オリンパス、デジカメ+プリンタ+HDDをつなげて利用できる「i:robe」を発表

» 2004年10月13日 17時30分 公開
[今藤弘一,ITmedia]

 「i:robe」とは、デジカメ「IR-500」、外部HDDストレージ「S-HD-100」、プリンタ「P-S100」を組み合わせて利用できるシステム。「Dock&Done」と呼ばれる新機能により、IR-500のクレードルをプリンタ、HDDストレージに接続すれば、撮影画像をプリントアウトしたり、HDDに保存するという作業が、PCレスで実行できる。

左からプリンタ「P-S100」、デジカメ「IR-500」、デジカメの下に配置されているのがHDDストレージ「S-HD-100」。20代のアーリーアダプターがターゲット

 i:robeの「i」はイメージ、「robe」はまとうという意味付け。オリンパスイメージングによれば「いつでもどこでもお気に入りの映像を身にまとう」という設計思想からネーミングしたという。また、白磁器をイメージとしており、全体的に白を基調としたカラーリングになっているのも特徴だ。

360度回転する「マルチスイングディスプレイ」を採用したデジカメ――IR-500

 IR-500は有効画素数400万画素の1/2.7インチCCDを搭載。、F2.9-4.8、35ミリフィルム換算で40-112ミリの光学2.8倍ズームレンズを搭載する。屈曲光学系レンズユニットを採用しており、レンズが飛び出すことなくズーミングが可能。

IR-500

 IR-500の最大の特徴は、液晶モニタが360度回転する「マルチスイングディスプレイ」を採用していること。ローアングルやハイアングル、自分撮りなど、さまざまなシーンに対応する。自分撮り時に液晶モニタで確認しながら適切な露出に設定するための「セルフポートレートモード」も搭載している。

 液晶モニタは2.5インチ、21万画素の高精細半透過TFTカラー液晶を採用しており、屋外での視認性を確保している。

 撮影した画像は日付にあわせてi:robe内のカレンダーへ自動登録されるとともに、撮った写真はカレンダー形式で表示可能だ。表示は1カ月、12カ月、複数年表示の3種類が用意されている。

 なお動画撮影も可能で、デジタル処理による手ブレ補正機能も搭載している。

クレードル経由で素早く画像を転送できるストレージ――S-HDD-100

 S-HD-100は、IR-500のクレードルを直接接続して画像を転送できるHDDストレージ。Dock&Doneでの転送だけでなく、USBポートを搭載しているので、PCと接続して利用することも可能だ。

S-HD-100。左の「PUSH」ボタンを押すとクレードル接続部が現れる

 HDDの容量は40Gバイト。IR-500の「スーパーハイ4Mモード」で撮影した場合約4万枚の画像が保存できる。撮影終了後の転送は差分保存が可能なので、新しく撮影した画像のみを転送することができる。

 なお、IR-500をS-HD-100に接続した場合、現状ではIR-500に保存されている画像しかデジカメ側で確認できないが、2005年春に予定されているファームウェアアップデートにより、S-HD-100内の画像もIR-500側で確認できるようになる予定だ。

はがきとL版に対応するプリンタ――P-S100

 P-S100は昇華型熱転写型プリンタ。はがきサイズとL版に対応するペーパートレイが用意されており、ケースのまま直接差し込めるようになっている。給紙は50枚。

P-S100

 Dock&Doneでの利用だけでなく、搭載されているUSBポートはA/B両ポートが用意されており、PictBridgeにも対応しているので、ほかのPictBridge対応デジカメやPCからの印刷も可能だ。

 i:robeの3機種はすべてオープンプライスで、11月中旬発売予定。店頭予想価格は、IR-500が5万円前後、S-HD-100が3万円前後、P-S100が2万円前後の予定。

 IR-500の主なスペックは以下の通り。

製品名 i:robe IR-500
撮像素子 有効画素数400万画素1/2.7インチCCD(原色フィルター)
焦点距離 6.2〜17.3ミリ(35ミリフィルム換算:40〜112ミリ)
開放F値 F2.9(W)〜F4.8(T)
ズーム 光学2.8倍、デジタル11倍
撮影範囲 通常:0.5メートル〜∞、マクロ:0.3メートル〜∞、スーパーマクロ:0.03〜0.5メートル
記録画素数 2288×1712、1600×1200、1024×768、640×480ピクセル
動画記録方式 QuickTime、MotionJPEG
動画記録画素数 640×480(15fps)、320×240(30fps)、160×120(15fps)、800×600(15fps)
記録媒体 xDピクチャーカード
液晶モニタ 2.5インチ半透過型TFTカラー液晶(サンシャイン液晶)20万6000画素
撮影モード P(プログラムオート)、シーンプログラム(風景、風景&人物、夜景、夜景&人物、パーティーショット、打ち上げ花火、夕日、ポートレート、セルフポートレート、料理、ドキュメント、スポーツ、ビーチ&スノー、キャンドル、寝顔、ショーウィンドウ、鮮やかオート)
シャッタースピード 1/2〜1/1000秒(シーンにより:最大4秒まで)
露出補正 ±2EV(1/2EVステップ)
ホワイトバランス オート(IESPII)、プリセット(晴天、曇天、電球、蛍光灯)
バッテリー 専用リチウムイオン充電池(LI-12B)
大きさ 95(幅)×71(高さ)×26.7ミリ(奥行き)(突起部含まず)
重量 約172グラム(電池・カード含まず)
発表会での風景。モデルの衣装も白
女優の川原亜矢子さんも登場

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年09月19日 更新
  1. 「iPhone 16」がiPhone新時代の幕を開く 試して分かった大きな違い (2024年09月18日)
  2. 試して分かった10周年モデル「Apple Watch Series 10」 消えない秒針と見やすくなったディスプレイ、新たな健康機能が魅力 (2024年09月17日)
  3. 新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実 (2024年09月18日)
  4. 「Microsoft 365 Copilot」に再度名称変更! 「Copilot Pages」「Copilot agents」など仕事で役立つ機能が利用可能に (2024年09月17日)
  5. Amazon傘下の「eero」がメッシュWi-Fiシステムを日本で販売 スマートホームハブとしても使える3モデルを一斉発売 (2024年09月18日)
  6. 「約12万円のPS5 ProよりゲーミングPCを買った方がいい」は本当なのか? 同等スペックで組んだら価格は…… (2024年09月19日)
  7. 完全ワイヤレスイヤフォンはここまで来た! フラッグシップモデル「JBL TOUR PRO 3」を試す (2024年09月19日)
  8. 「AirPods 4」はより小さく、より多機能に! 「AirPods Pro 2」は数億人の生活の質を変えうるデバイスに 林信行氏が速攻レビュー (2024年09月16日)
  9. ハンダ付けして作る「MSX DIY」構想が明らかに 西和彦氏が「MSX DEVCON 7」で語った新世代MSXの最新状況 (2024年09月16日)
  10. Apple、iPhoneミラーリング機能などを搭載した「macOS Sequoia」を提供開始 (2024年09月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー