ITmedia NEWS >

「おまかせ」はどこまで進化した? スゴ録「RDR-HX70」レビュー(1/2 ページ)

» 2004年10月16日 02時35分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 「RDR-HX70」は、「スゴ録」の新ラインアップの中でスタンダードモデルに位置する製品だ。250GバイトのHDDと最大8倍速のDVD書き込みドライブを備え、アナログBSチューナーも搭載した。

photo デザインは初代スゴ録を彷彿とさせる

 スタンダードモデルといっても、上位モデルの「RDR-HX100/90」との差異は多くない。HX100は400GバイトとHDD容量も大きいが、HX90は250GバイトとHX70と同じ。HX70ではA/Dコンバータが標準的なスペックになり、HDMI出力とi.LINK入力が省略されている程度だ。

photo 前面右側のカバー内にはメニュー操作を行うためのボタンも備えている。左側にはAV入力がある
photo 背面はアナログBS関連、コンポーネント出力端子などもあり、結構にぎやか。AV入出力は背面に2系統ずつと平均的(クリックで拡大)

 旧モデルと比較すると、基本スペックにおける大きな改善点が2つある。まず、コピーワンス番組のムーブが可能になった。デジタル放送などのコピーワンス番組をHDDに録画した後で、DVD-RW(VRモード)へ移動して保存できる。旧モデルでは、HDDでそのまま試聴するか、またはDVD-RWメディアへ直接録画するしかないという中途半端な対応だったため、この点に関しては、ようやく他社製品に追いついたといえる。

 また、旧ラインアップではハイエンドの「RDR-HX10」でも搭載されていなかったゴーストリダクションチューナーが「RDR-HX100/90/70」の3製品に搭載されている。RDR-HX70は、ちょっと高めのスタンダードモデルに分類されると思うが、このクラスではまだまだ採用例は少ない。ゴーストに悩まされている人たちには、非常に嬉しいポイントだ。

photo DVD-RAMには非対応ということもあり、トレイはごく一般的な形状

進化したおまかせ録画

 最大の特徴といえる「おまかせ・まる録」も進化した。キーワード指定によるおまかせ録画のロジックは大きく変わっていないが、使いやすくなった。これは、単に操作性だけの話ではなく、より利用者の嗜好にマッチした番組が“おまかせ”で録画できるという意味も含んでいる。

photo おまかせ録画の条件設定に変更はない。複数のキーワードは「いずれかを含む」「全ての含む」での検索設定が可能で、時間帯やジャンルも設定できる

 使いやすさの向上という点で大きいのは、おまかせ録画の全録画候補が時系列で一覧できるようになったことだ(従来は条件ごとのみで、実際にどの候補が録画されるのか、わかりにくかった)。一覧では、予約録画と時間が重なって録画できない番組には赤、おまかせ録画との重複で録画できない番組には緑のマークが付くようになっており、どの番組がどんな理由で録画できないかを把握できる。

photo 条件の一覧画面では条件ごとの候補数も確認可能。ハートマークのない条件は、録画されない。この画面からおまかせ録画の全録画候補一覧もすぐ呼び出せる
photo 全録画候補一覧。右側に緑マークのついている「世界鉄道旅」「米鉄道の旅」は、それぞれ録画時間帯が重複する「サタデースポーツ」「2004F1世界選手」より優先順位が低いため、録画されないことがわかる。管理は非常に楽になった

 おまかせ録画の中で優先順位を変更することも容易になった。おまかせ録画では、先に登録された条件が優先されるのだが、条件を選択して決定キーを押すとコンテキストメニューの中に「優先変更」が現れ、簡単に優先順位を変更できる。

photo 候補一覧画面で条件を選択し、決定キーを押すとコンテキストメニューに「優先変更」が現れる
photo 優先順位の変更も、条件一覧から場所を選んで決定するだけ

 気になるのは、条件は設定されているが、おまかせ録画は無効になっている番組まで表示されてしまうこと。できればおまかせ録画が無効になっている条件は排除する選択肢をくわえるか、いっそ無効になっている条件は全候補一覧に含めないほうが良いと思う。

photo 全録画候補の一覧に、右端にハートマークのない候補(つまり実際には録画されないもの)が多く表示されることもある。この画面から普通に予約可能なため、無意味だとは思わないが、やはり「実際に録画される全一覧」という選択肢もほしい所だ

「追跡録画」の実力やいかに?

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.