新しい「スゴ録」の目玉ともいえるのが、通常の予約録画におまかせ録画のエッセンスをくわえた「追跡録画」だ。既にファーストインプレッションで、そのロジックはお伝えしているが、録画予約時の番組名をキーにして録画前に最新の番組表を検索し、必要があれば録画時間帯を自動で変更してくれる機能だ。常に最新の番組表を参照するため、毎日、毎週といった繰り返し録画でもスポーツ中継延長などによる録画時間の自動延長が機能する。このあたりは、他社製品にはない特徴といえる。
おまかせ録画との違いとしては、まずおまかせ録画より録画の優先順位が高いこと、そして予約された録画時間帯の前後1時間から番組を検索するため、同タイトルの再放送など意図しない録画が発生しにくい点が挙げられる。また、電子番組表にありがちな“番組名の揺らぎ”(番組名の省略など)もフォローしてくれる。
論より証拠、ということで、実際に放送時間の変動が大きい深夜時間帯で試してみた。
結果は画面の通り。ほぼ思い通りの録画が行えた。実は「あしたま」に関しては、地震の影響で放送時間が直前に変更されてしまい、1日だけ録画に失敗してしまった。だが、これはもうレアケース。対応のしようがないだろう。
番組名の“揺らぎ”対応は秀逸だ。「ドールハウス」→「ドール」というケースのほか、もともと電子番組表で「ごきげん」と省略されていた「ごきげんよう」が、急に本来の表記に戻った場合でも、しっかり録画されていた。限られた期間、製品もまた評価機というレベルでの検証だが、追跡録画の実用性は極めて高そうだ。
RDR-HX70とは少々離れてしまうが、今回の検証で感じたのは、番組表として採用している「G-GUIDE」の雑な作り。番組名の省略が散見されるなど、正直、疑問を投げかけざるえない。これでは番組名をキーワードにしたおまかせ録画など、“録り逃し”が起きて当たり前だろう。
結局のところ、ソニーはシリーズ番組をより確実に録画するため、追跡録画を開発せざるを得なかったのではないか? という印象すら受ける。今の「G-GUIDE」では、追跡録画でも録り逃すことがあるのではないか、と不安を覚えるくらいだ。採用メーカーとして、ソニーには是非、「G-GUIDE」側に改善を要求してほしいと思う。
前編では、スゴ録2004年秋モデルの大きな特徴である「おまかせ・まる録」と「番組追跡録画」に触れた。後編では、ステレオ放送でもCMカットに役立つという自動チャプター機能や、ダビング機能、録画品質などを検証していく予定だ。
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