コラム
» 2004年12月27日 11時28分 UPDATE

いよいよ始まるスパムメールへの反撃 (1/3)

迷惑メールへの対策を目的とした「特定電子メール法」が施行されて2年あまりが経つ。だが、ほとんど実効性がなく、迷惑メールは増えるばかりだった。しかしここに来て、ようやく総務省が法改正に向けて動き出した。今度こそ迷惑メール撃退に実を上げられるだろうか。

[小寺信良,ITmedia]

 ほとんどの人が今週で仕事納めということで、いろいろなメディアでも今年を振り返る記事でにぎわっている。IT業界も今年は話題に困らないほどいろいろなことがあり、そしてこれからもあり続けることだろうが、個人的なことを言わせてもらえば、今年はついに筆者も「スパムメール困惑者デビュー」というあまりありがたくない問題に直面した年であった。

 僭越(せんえつ)ながら筆者の持つメールアドレスの1つが受信したスパムメールの統計をご覧頂こう。青いグラフが受け取ったメールの全体量の推移、赤いグラフがその中に含まれるスパムメールである。

 これによると、特に何月からというきっかけはないが、4月頃からほぼ一直線にスパムが増えてきているのが分かる。青から赤を引いた部分がスパム以外のメールになるわけだが、これは多少の増減があるものの、それほど増加していない。

spam.jpg spamフィルターによる1年間の統計

 スパムのピークは10月で、1カ月の受信数は300通を超えた。むろんスパムフィルターが動作しているため、これら全部をいちいち目にすることはないが、それでも相当数のメールがフィルターをくぐり抜けて受信フォルダに届く。今も毎朝メーラーを起動するたび、7〜8通のスパムが受信箱に届いているといった現状だ。

破綻する個人対策

 筆者が使用しているスパムフィルターは、メーラー「Becky!」で動作する「BkASPil」というプラグインだが、これは二重のフィルタで動いている。一つは共有ブラックリストによるフィルタリングで、ユーザーが迷惑だと判断したメールアドレスやIPアドレスを登録していくというもの。もう一つはBayesianフィルタというもので、これは本文中にスパムと判定されるNGワードの含有率などから、自動的に迷惑判定を行なうというものだ。

 この2つのフィルタリング方式は、スパムフィルターとしては一般的な手法だが、逆に弊害もある。必要なメールも誤ってゴミ箱へ振り分けられてしまうことがあるのだ。筆者が友人らとの交流のためのメーリングリストで、最近手の込んできたスパムメールについて話し合っているときに、こういうのが来たよと内容を引用したメールがゴミ箱に捨てられていた。確かにフィルタ動作としては文句なしに正しいのだが、やはりそういった部分が自動学習の限界なのかもしれない。

 それ以来、スパムを振り分けている「ゴミ箱フォルダ」を時々覗いてみるというのが日課になった。結局はフィルタリングしたはずのスパムを、いちいち見ているのである。まったく何のためのフィルターなのかわからない。

 スパムメールの内容は多岐に渡るが、やはり圧倒的に多いのがいわゆる「出会い系」だ。友人宛の間違いメールを偽装したものから架空の身の上話、秘密のパーティ開催まで、とにかくURLをクリックさせようと、あの手この手を繰り出してくる。

 最初はあまりのばかばかしさに思わず笑ってしまったり、心の中で文中の「てにおは」を校正したりしたものだが、最近はURLだけというものも増えてきて、つまらなくなった。おそらくケータイのメール宛に送信したか、それを偽装したものだろう。

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