2005 International CES
「HD DVD/BD両互換は難しい」~東芝、山田氏(1/2 ページ)
年内に日米ほぼ同時に市場を立ち上げる強気のスケジュールをブチ上げ、全89タイトルの発売予定リストまで公表したHD DVDプロモーショングループ。その中心企業である東芝デジタルメディアネットワーク社の首席技監、山田尚志氏は、年内の発売スケジュールにいささかの不安もないと強くアピール。そして早期立ち上げが可能な要因として、0.6ミリカバー層によるディスクメディアの作りやすさを挙げた。
前回に引き続き、HD DVDについて話を聞いた。
0.1ミリシステムには無理がありすぎる
──HD DVDの方が作りやすいといっても、大量に作られるようになればコストは下がるでしょう。またソニーがCinram(プレスメーカー)の施設内にBD-ROM製造ラインを作り、タクトタイム約4秒で動かしていると聞いています。HD DVDのコスト優位性は一番最初だけではありませんか?
「タクトタイムが短いだけでは実際のパフォーマンスはわからないものです。ディスク全面をフルカットしたマスターで、良品が十分な歩留まりで取れるかどうかが重要です。不良が多ければタクトタイムが短くても意味がありません。通常、どんなディスクでも3ミクロン程度のバラツキは出るものですから、BDのシステムでは全品検査をしなければならないでしょう。しかし、コスト的に厳しいROMメディアでそれはできません」。
──東芝は、0.1ミリカバー層のシステムも開発していましたが0.6ミリを選択しました。当時から0.1ミリは無理との考えを持っていたのでしょうか?
「0.6ミリカバー層にしたのは、0.1ミリに取り組んできて、“あぁ、このディスクを安くは作れないな”と直感的に感じたからです。製造が無理というわけではありません。コストをかければ作ることは出来ます。メディア単価の高い記録型ならばそれでもいいかもしれませんが、ROMではコスト増になる要素を徹底的に排除しなければうまくいきません。
一方、HD DVDは複製コストがDVD並みです。0.1ミリシステムには無理があると言わざるを得ません」。
──HD DVDにコンテンツを提供する映画スタジオの中でも、ユニバーサルはBD側に具体的な金額を提示してBD向けパッケージソフトを出すに際しての契約金を要求したようです。結局、BD側はこの話を断ったようですが、彼らはHD DVD側にも同様の話を持ち込んだのではないですか?
「いや、われわれにそんなお金はありません。ワーナーもライバルに塩を送るようなことはしないでしょう。ユニバーサルは以前にも、お金をもらってSACDソフトを発売したことがありましたが、約束の500タイトル発売を達成したらそれまででした。結局、純粋にビジネスに取り組まない限り、うまくはいかないんですよ。
一方、HD DVDに賛同しているワーナー、ユニバーサル、パラマウントは、いずれもHD DVDの特徴を評価してくれた上で参入しています」。
録画機も最終的には0.6ミリが有利になる
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
2
グッスマ、顧客の2800人のカード番号全16桁+セキュリティコードなど流出か 下4桁は40万枚分
-
3
楽天カード、本人認証をワンタイムパスワードに統一 27年2月から順次
-
4
松屋のアプリに不正アクセス、約238万件の個人情報が漏えい 停止中の補償も予定
-
5
暗号資産取引所Binance、ハッキングで約1兆円の被害か 入出金を全面停止
-
6
「PayPay連携の銀行から、お金全部盗られた」被害報告……原因と対策は? PayPayに聞いた
-
7
松屋の公式アプリとWebサイトが停止 不正アクセスを検知、モバイルオーダーや弁当予約も使えず
-
8
無印良品、不正アクセスで最大2726万件の会員情報漏えいか 退会済みのユーザーも対象
-
9
ベネフィット・ワンの委託先に不正アクセス セゾン会員向け優待サービスで約2.9万人分の個人情報漏えい
-
10
ANAの予約情報に不正アクセス、JALと同じ委託先経由で 個人情報をのぞき見た痕跡も
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR