インタビュー
東芝、片岡氏に聞く――「RD-H1」登場の経緯と戦略(1/4 ページ)
デジタルビデオレコーダー市場で“HDD+DVD”のハイブリッド型が完全に主流になる中、あえてHDDレコーダーとして登場した東芝「RD-H1」。HDDレコーダー自体は過去に数社が手がけてきたものの、商業的な成功を収めたものは少ない。ではなぜ、HDDレコーダーなのか。「RDシリーズ」のキーパーソンである、東芝デジタルAV事業部DAV商品企画部の片岡秀夫参事に話を聞いた。
――市場ではハイブリッドレコーダーが全盛です。なぜ、今HDDレコーダーなのでしょう。
「東芝の場合、そもそも大容量HDDに記録するHDDレコーダーこそが、従来のビデオデッキに代わるもと考えていました。だから、当社のデジタルビデオレコーダーは初号機(RD-2000)から単体DVDビデオレコーダーではなく、HDD+DVDレコーダーでした。
それに、HDD+DVDレコーダーが非常に高価だった時期はともかく、今なら多くの人は記録媒体がHDDだけでも困らないはずなんです。録って見て消す、という使い方の人がずっと多いはずなんですね。HDD+DVDレコーダーを買ってDVDドライブは付いているけれど、実はほとんどDVDへのダビングをしたことがない人も多いはずです」。
――しかし、これまでにHDDビデオレコーダーで「成功」といえる製品はないですよね。
「なぜ、今までHDDレコーダーが売れなかったのか、といえば登場時期の問題もあって、10万円を超えるような製品が多かったですし、仮に何らかのメディアに残したいと思った時に、アナログ接続でビデオテープにダビングするくらいしか手段がなかったわけです。ダビングも再生時間と同じ時間が必要で、便利だったはずのデジタルレコーダーが、突然テープデッキ時代と変わらない使い勝手になるわけです。こういった製品を買えるのは、HDDレコーダーのメリットもデメリットもきちんと把握して、機能を割り切れる人だけでしょう」。
――では、当初成功を収めた単体DVDビデオレコーダーはどのように見ていますか?
「単体DVDビデオレコーダーは、分かりやすい製品だったのです。メディアがデジタル記録になって、テープがそのままディスクに変わった。オーディオのMDと一緒です。だから最初は受けた。
でも、メディア単位に録画が縛られるデメリットもそのまま引きずっている。ディスクになって頭出しとか、間違って上書き録画してしまうとかそういう部分は改善してるんですが、結局、管理が面倒という点は改善されていない。どのメディアのどの番組はもう見たのか、そういう管理がいるわけです」。
――つまりテープレコーダーの不便な点をすべて改善するには、記録媒体は大容量なHDDである必要がある、と。
「テープデッキのネガティブな部分を解消するにはHDDしかないんです。そのために初号機(RD-X2000)から“タイトル毎レジューム”も付けています。“どの番組を、どこまで見たか”はレコーダーが覚えていてくれる。
たとえばテープレコーダーの時代なら、1つの番組を1本のビデオテープに録画するのが理想的だった訳です。これなら何番組録画しても、どの番組もテープを入れて再生ボタンを押せば、前回の続きから再生できる。しかし、HDDレコーダーなら1番組ずつ録画したビデオテープを大量に内蔵したような使い勝手を実現できる。つまりビデオデッキの時代からある理想の姿は、大量の番組を録画できるHDDビデオレコーダーでなければ実現できないのです」。
――RDシリーズは、カテゴリーとしてはHDD+DVDビデオレコーダーですよね。でも、基本はHDDビデオレコーダー、ということでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
中国メーカー、出荷前のAndroid端末に犯罪用のバックドアを設置か Googleが取引停止
-
2
無印良品、クレカ「MUJI Card」カード番号全ケタ、約109万件漏えいか 不正アクセスで続報
-
3
【更新】ドコモ、全国で通信障害 通話・データとも利用しづらく
-
4
「My docomo」「ドコモオンラインショップ」が緊急メンテ 外部からの不正アクセスの可能性で
-
5
Aterm設定画面、「PHP使ってないのに.php」なぜ? NECに聞いた
-
6
モスやワークマン、IIJmioも アララへの不正アクセスで顧客情報の流出発表相次ぐ
-
7
セガ系に不正アクセス ゲームセンター向けサービス停止 バンダイ系の「太鼓の達人」などにも影響
-
8
ドコモ通信障害は「5G SA」契約者のみ 4G選択→再起動で利用できる可能性も
-
9
ビックカメラG、メールアドレスなど約1490万件漏えいの可能性 委託先への不正アクセスで
-
10
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR