あと、設定を変更しなくてもとくに問題はないが、この製品では、ハードディスクをVR互換記録領域とTS記録領域に分けるようになっており、その配分を変えられる(デフォルトでは7:3の割合)。つまり、デジタル放送をそのまま録画する場合はTS記録領域へ、アナログ放送や外部入力を録画、あるいは、デジタル放送をVRモード録画した場合はVR互換記録領域に入るわけだ。
ただ、実際の運用では、ユーザーはとくにどちらに記録されているなどということは気にしなくてよい。録画番組は、従来のRDシリーズと同じく、「見るナビ」画面を呼び出せば、サムネイル、あるいはリストで一覧表示されるのだが、とくにTS、VRと記憶領域別に分けられることもなく、同等に扱われる。
また、番組表を見ながら予約ができる「番組ナビ」でも、前述のとおり、DEPGとして、アナログ地上波、地上デジタル、BSデジタルなど、すべてが一括して扱われる(チャンネルごとの表示/非表示、順序入れ替えは可能。ただ個人的には、これだけチャンネルが多くなると、BS、CS、地上デジタル、アナログ地上波の放送ごとに切り替えて表示するほうが見やすいと思う)。録画予約も従来と流れは変わらず、デジタル放送を対象とするときのみ、“録画画質”の選択肢へ、「MN」「SP」「LP」などのレート設定以外に「TS」という選択肢が追加されるという感じだ。
冒頭で書いたとおり、この「RD-Z1」の導入目的は、ハイビジョンをそのままHDDへ記録、さらに、その中で保存しておきたいものはDVDへのダウンコンバートするということになるだろう。その場合、この製品では、
1. デジタル放送をハイビジョンのままHDDへ録画。観たあとでDVDへムーブする
2. デジタル放送をハイビジョンのままHDDへ録画。同時にDVD(RAMまたはRWのVRモード)にも録画する
のいずれの手段も可能だ。1の場合、ムーブは「レート変換ダビング」となるため、画面に録画番組を表示しながらDVDへ録画する。つまり、変換には実時間が必要だ(60分番組であれば60分かかる)。しかも、レート変換ダビング中には、テレビ視聴や番組表の呼び出し、録画予約など、本体のほとんどすべての操作ができない。PCから各種操作ができる「ネットdeナビ」も、メインメニューの表示までは行くが、そこから先はほぼ不可。保存するのが確実な番組であれば、最初から2の手段をとっておいたほうがいいだろう。
ただ、TS録画したものに関しても編集作業が可能なので(チャプター境界のシフトなどは不可)、CMカットしてからDVDへ記録したい場合などなら1)を選べばいい。
さらに、
3. デジタル放送をVRモードでHDDへ録画。あとで、DVDへムーブする(あるいは、直接DVDへVR録画する)
という方法もある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR