さっそく入ってみると、視野をすべてカバーするようにバーチャル空間が広がった。ドームの上にあるプロジェクターと半球形のミラーを使い、ドームスクリーンに映像が投影される仕組みだ。
デモに使用していたのは、同社が提供するVR空間構築ソフト「オメガスペース」で作ったコンテンツ。レストランの店内の様子をCGで再現したもので、椅子やテーブルの間をウォークスルーできる。
前進・後退は手元のレバーで行うのだが、腰の位置にあるバーを握りながら体をひねると、なんとスピンドーム900そのものが、水平方向に回転した。このとき、スクリーン内のバーチャル空間も同じ方向を動く。
「バーチャル空間の中で、思った方向に向きを変えることができるので、今までにない臨場感を味わうことができます」
なるほど。それで“スピン”ドームですか。
気になるスペックは、プロジェクターの解像度が1920×1080ピクセル(スクリーン形状により、一部の画素は使えない)。輝度は500ルーメン。設置するには、1370×1370ミリのスペースが必要だ。価格は、「リーズナブルですよ。用途によってスクリーンを大型化することもできます。ご相談ください」だそうだ。
最後に紹介するのは、「タップトーク」。床面に投影した映像の上を人が歩くと、映像が反応して変化する「インタラクティブ床面スクリーン」だ。
たとえば水面の映像では、足をついた場所から波紋が広がる。ボールが転がっている映像でボールを蹴る真似をすると、ボールが勢いよく飛んでいく。真っ黒い映像の上を歩いていると、足下が爆発するなんていう「どっきりコンテンツ」まであった。
人の動きを検知するのは、天井に設置した赤外線カメラだ。「映像の上を赤外線ライトで照射していて、人が通ったときに起きる赤外線の乱反射をカメラが検知します。これをトリガーにして、PC上でリアルタイムにエフェクトをかけるわけです」(同社)。
天井を見上げると、いくつもの赤外線ライトとカメラがある。しかし、それに気がついたとしても、床の映像がいきなり変化するとは思わない。何も知らずに通りかかったら、驚くこと請け合いだ。
「たとえば壁面のポスターなどは、絵柄にインパクトがないとなかなか見てもらえないものですが、タップトークは通行人を“引きつける”ことができます。昨年末に発売しましたが、やはり広告用途やショウルームの演出などに導入されるケースが多いですね」
ちなみに、東京ドームシティ プリズムホールで夏休みに催される「NARUTO 忍者ドーム'05」という子ども向けのイベントでタップトークが使用されるらしい。チェックしないと乗り遅れるってばよ。
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