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SonicStageとWMP10のちょっと便利なTips特集:初めてのポータブルプレーヤー(1/3 ページ)

» 2005年08月29日 23時06分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 前回はiTunesとその便利な使い方を紹介した。今回はSonicStageとWindows Media Player(WMP)の特徴と、便利に使いこなすためのちょっとしたTipsを紹介したい。

細かなリッピング/エンコード設定が可能なSonicStage

 ネットワークウォークマンを始め、ソニーのオーディオ製品の母艦となるライブラリーソフトが「SonicStage」。最新バージョンは3.2で、各製品パッケージに付属しているほか、こちらから無償配布されている。

photo SonicStage

 SonicStageの特徴は大きく分けてふたつある。ひとつはMDにも利用されているフォーマット「ATRAC3/ATRAC3plus」が使用できることと、PSPやMDなどデジタルオーディオプレーヤー以外の機器へも楽曲を転送できる点だ。

 ATRAC3/ATRAC3plusについての説明は、特集の第1回で簡単ながらもまとめてあるので割愛するが、SonicStageではATRAC3/ATRAC3plusでのエンコードに際して、48/64/96/128/132/160/192/256/320kbpsと非常に細かくビットレートを調整できる(132kbpsのみがATRAC3で、ほかはATRAC3plus)。

 WAV/MP3でのエンコードを行うことも可能で、詳細な設定は「ツール」-「設定」-「CD設定」-「CD録音」から「マイライブラリへの録音フォーマット」-「CD録音フォーマットの設定」と選択する。なお、MP3のビットレートについては、96/112/128/160/192/224/256/320kbpsから選択できる。

photo CD録音フォーマットの設定。この画面では選択したビットレートにおいて、CD1枚分(80分)のデータが何Mバイトになるかの目安が表示されるので、容量に限りのあるフラッシュメモリタイプのプレーヤーをメインとする場合には重宝する。

 最新バージョンの3.2からは、CDからATRAC3/ATRAC3plusへの取り込み時に著作権保護処理のオン/オフを選択できるようになった。これまでのSonicStageでは、CDからのATRAC3/ATRAC3plus取り込み時に、OpenMGによる著作権保護が自動的に付加され、ポータブルプレーヤーへの転送回数やファイルコピーの回数に制限が加えられていたが、新バージョンでは「著作権保護処理を行う」のチェックボックスをオフにしておくと、こうした制限は解除される。

 これまでにATRAC3/ATRAC3plusにてリッピング/エンコードしたファイルについても、「マイライブラリ」で対象のファイルを選択して右クリックし、「変換後、著作権保護処理を行う」のチェックボックスをオフにして変換をしてやれば、これまでの著作権保護処理を外すことができる。

photo 最新バージョンで追加された「著作権保護処理を行う」のチェックボックス
photo これまでに収録したファイルの著作権保護処理を外すこともできる

SonicStageはPSPのライブラリーソフトとしても利用可能

 もうひとつの特徴、デジタルオーディオプレーヤー以外の機器への転送についても触れておきたい。同社は古くからAV機器とPCの接続を実現する製品を世に送り出しており、2001年にはNetMD規格に対応した製品(LAM-1やバイオMX)を投入している。それらに添付されていたOpenMG JukeBoxは、SonicStageの前身とも呼べるソフトだった。

 最新版のSonicStageにおいても幅広い機器への対応は維持されており、ATRAC3/ATRAC3plusもしくはOpenMG形式で暗号化したMP3を再生できる機器「ATRAC Audio Device」のライブラリーソフトとして機能する。主なATRAC Audio Deviceとしては、ネットワークウォークマンやNetMDなどが挙げられるが、携帯ゲーム機「PSP」もそのひとつだ。

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