インタビュー
» 2007年02月02日 02時16分 UPDATE

見えてきた「ワイヤレスHDMI」の姿 (1/2)

テレビやプロジェクターを接続するとき、HDMIケーブルの長さが足りなくて困ったことはないだろうか。そんな不満を解消するのが、UWBを利用した“ワイヤレスHDMI”。ワイヤレスHDMIの製品化を進めている米Tzero Technologiesのラジブ・クリシュナモーシーCTOに現状と見通しを聞いた。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 テレビやプロジェクターを接続するとき、HDMIケーブルの長さが足りなくて困ったことはないだろうか。現在、一般的に出回っているHDMIケーブルは長くても数メートル程度で、フロントプロジェクターなどを使っていると長さが足りず困ることも多い。専門店に行けば10メートル以上のケーブルも販売してはいるが、数万円単位の出費と煩雑な配線作業を覚悟しなければならない。

photo 「2007 International CES」でPhilipsが公開したワイヤレスHDMIアダプタ。価格は400ドル(約4万8000円)で今年第3四半期に発売する予定だ(国内での販売スケジュールは未定)

 こうした不満を解消するものとして期待されているのが、UWB(Ultra-WideBand)を利用した“ワイヤレスHDMI”だ。配線不要でハイビジョン映像と音声を伝送できるワイヤレスHDMIは、ユーザーの利便性を向上させ、将来的にはAVシステム全体の姿を変える可能性を持つ。

 先月、米ラスベガスで開催された「2007 International CES」でもワイヤレスHDMIに対する関心は高く、Philipsなど対応機器を展示したブースには常に人だかりができていた。UWBチップセットの開発と製造を行うTzero Technologiesのブースもその1つ。同社はCESの開幕に合わせてASUSTeK ComputerやHisenseが同社のワイヤレスHDMI技術を採用すると発表して注目を集めた。

 その「2007 International CES」から約1カ月。製品プロモーションのために来日したTzero Technologiesのラジブ・クリシュナモーシーCTOにワイヤレスHDMIの現状と見通しを聞いた。

photophoto ラジブ氏(左)とASUSTeK Computerが年内に発売するワイヤレスボックスと同等のリファレンスシステム(送信機)。まずは、このような単体製品から登場する見込みだ

 同社のワイヤレスHDMIソリューションは、2006年6月に発表したUWBチップセット「TZ7000」とアナログ・デバイセズのJPEG2000対応チップ「ADV202」を組み合わせたもの。入力信号をリアルタイムにJPEG2000へ変換し、マルチチャンネルのオーディオとともにワイヤレス伝送する。JPEG2000に変換するのは、通信エラーが発生した際に映像への影響を最小限に抑えるためだ(関連記事)。

 「まず強調しておきたいのは、われわれのシステムではLower Bandの1つのバンドだけで十分なキャパシティを持っているという点だ」とラジブ氏。「1バンドで15〜30メートルの距離なら最大100Mbps。ハイビジョンストリームを3本伝送できる。しかも、ほかのワイヤレス機器が存在しても干渉することはない」。

photophoto 受信機の背面には、テレビに接続するためのHDMI、コンポーネント、アナログ音声出力が用意されている。大きなアンテナは、オムロンが開発したUltra MIMO対応アンテナだ
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