JPEG画像の場合は8倍まで拡大表示できる。ブラウズ時はOKボタンが拡大、CANCELボタンが縮小となり、画面には「4x」「8x」と倍率が表示される。ブレやフォーカスのチェックに使うことも考えると、倍率より元画像に対する割合を表示してもらった方がうれしい。やはりディテールは「等倍表示」でチェックしたいからだ。
表示中にMENUを押すとポップアップメニューが現れ、撮影情報の表示やスライドショーなどが可能だ。画像のブラウズはさほど高速ではないが、サムネイル表示で選び、OKボタンで拡大という使い方ならあまり気にならないだろう。
音楽についてはMP3とAACに対応。映像はMPEG-4に対応するが、対応するのはいわゆるISO標準のMPEG-4である.MP4のみだ。MP4ファイルでもエンコードがH.264ではダメだし、MPEG-4圧縮のMOVやAVI、WMVファイルにも未対応。だからコンパクトデジカメで撮った動画をその場で鑑賞するには向かない。持ち歩きたい映像はあらかじめ変換しておく必要がある。
Windows用の変換ソフトは付属するし、QuickTime Proを使ってMP4形式にコンバートすれば上映可能だ。
パソコンとの接続は本体のminiB端子を使用する。ケーブルで接続すると、しばらくしたのちに外付けストレージとして普通にマウントされる。あとは該当フォルダに対してファイルのやりとりをするだけだ。普通にUSB接続外付けHDDとして使っていい。
ルートの「UserData」フォルダに「MyMovie」などのホームメニューに対応したフォルダがあり、記録メディアから吸い上げた画像は「SaveData」フォルダの中にある。
うれしいのはUSBバスパワーに対応しており、USB接続するとUSBからの電力で動作すること。パソコン側が十分な電力を持っていないといけないが、ACアダプターなしでもある程度使えるのは便利。外出先では大きな助けになるはず。
代表的な大型液晶付フォトストレージはエプソンのP-5000なのでどうしても比べてしまうが、P-5000の方が優れているのはプレーヤーとしての機能だろう。動画の対応フォーマットも多いし、RAWデータも形式によっては拡大表示に対応している。あとはデザインやボタンの感触といった細かい質に差があるか。
でもコストパフォーマンスでいえばTripper Vの圧勝。同じ80Gバイトモデルで比べれば価格差は歴然となるし、データコピー時間が短くて済むのもいい。
低価格であっても液晶モニターのクオリティも高いし、転送も高速だしで、現地でのバックアップ用&画像チェック用としては十二分の性能。あくまでもプレーヤー機能はおまけで、基本的には画像表示機能に優れたフォトストレージと考えたい。
気になったのは起動時間やボタンやキーを押したときのレスポンス。もうちょっときびきび動いてもらえるとうれしいかなというくらいだ。
大容量のフォトストレージが欲しい人、特にノートパソコンを持たずに撮影旅行へ行くなどのバックアップストレージが欲しいときや、自分の作品をフォトストレージに入れていつでも見せられるようにしておきたい人には、いま最もコストパフォーマンスが高い製品といえるだろう。
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