インタビュー
» 2007年09月07日 16時39分 UPDATE

インタビュー:iPod touchはBest iPod――米Apple幹部に聞く「iPod touch」 (1/2)

iPodファミリーを一新したアップル。注目のiPod touchを含めた新製品で同社は何を狙うのか、来日した米Apple幹部に話を聞いた。

[渡邊宏,ITmedia]

 iPod touchの投入も含め、iPodの全ラインアップを刷新したアップル。動画対応の強化は時流に乗ったものともいえそうだが、160GバイトHDDを搭載したiPod classicの投入をはじめ、ついにホワイトモデルがなくなったカラーバリエーションの変更、iTunes StoreのWi-Fi対応なども同時に発表され、単なる新製品発表にとどまらない勢いを感じさせる。来日した米AppleのiPod担当シニアディレクター、Stan Ng(スタン・イング)氏に話を聞いた。

photo 米AppleのiPod担当シニアディレクター、Stan Ng(スタン・イング)氏

――新製品の中でやはり注目されるのが、iPod touchだと思います。まずはなぜこの時期に投入するのかと、iPhoneとのポジショニングの違いを教えてください。

イング氏: 時期についてはホリデーシーズン(年末商戦)に間に合わせたかったからです。クリスマスのプレゼントに選んでほしいですね。iPhoneとの違いですが、iPhoneはあくまでも「電話」です。iPod touchはあくまでも「プレーヤー」として、エンタテイメントを楽しんでもらうためのデバイスという位置づけです。

――根本的な質問ですが、なぜiPod touchを作ろうと思ったのですか?

イング氏: 動画への対応を進めるため、ではなく最高のiPodを作ろうとした結果がこのプロダクトです。3.5インチの大型液晶やタッチスクリーンのユーザーインタフェースは最高のiPod、「Best iPod」を目指したために搭載したのです。

――ビデオ再生に対応したiPod(第5世代 iPod)が登場した際、「あくまでもiPodはミュージックプレーヤーだ」と話していましたね。iPod touchでは大画面を利用した動画再生についても強調されていますが、iPod=ミュージックプレーヤーという位置づけに変化があったのでしょうか。

イング氏: iPodは「Best Music Player in the World」であり、音楽再生を重視する基本的なスタンスに変更はありません。iTunes StoreではTVプログラムやミュージックビデオの販売も行っていますが、最も売れているのは音楽コンテンツです。ですが、マーケットからは写真や動画の表示/再生について要求が高まっています。そうした声に応えるため、動画対応を実装しているのです。

 iPod nanoも2インチの液晶を搭載して動画再生を可能としたほか、非常に美しい3.5インチ液晶を備えるiPod touchも用意しました。iPod touchならばYouTubeの動画を楽しむこともできます。しかし、繰り返しになりますが「iPod」の使命は「音楽を楽しむ」ことなのです。

photophoto iPod touchとiPod touchの音楽再生画面。

――大画面による動画再生が注目されがちですが、iPod touchはタッチスクリーンによる操作性の向上も大きな特徴に挙げられると思います。iPod touchがあのようなスタイルとなったのは、動画再生のためではなく、操作性の向上を狙った結果ではありませんか?

イング氏: どちらかだけを狙ったわけではありません。動画再生と操作性向上の両方を追求した結果です。確かに画面サイズが大きくなれば動画をより楽しむことができますが、2インチ液晶のiPod nanoや2.5インチ液晶のiPod classicにもそれぞれの良さがあります。製品それぞれの良さを最大限に引き出すことを考えています。

――クオリティーが高いとはいえ、iPodの画面サイズは最大で3.5インチに過ぎません。大画面テレビの普及がめざましい中ですが、画面の小さな携帯機器で動画を楽しむという行為は定着したと言えるのでしょうか。

イング氏: どのように動画を楽しむかはユーザー次第です。新しいiPodならば、音楽と動画をいずれも楽しめます(編注:iPod shuffle除く)ので、音楽と動画のどちらにプライオリティをおくかで製品選びをしてもらえたらと思います。

photo 3.5インチの大画面液晶では動画も楽しめる
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