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» 2010年09月13日 17時05分 UPDATE

いまが旬でお買い得:ヘッドフォンアンプ黄金時代到来!! 注目の9機種ガイド (1/3)

高級ヘッドフォンブームとPCオーディオの普及によって、空前のヘッドフォンアンプ黄金時代が到来しつつある。今回は普及機から上位機まで、注目度の高い全9機種を紹介してみよう。

[野村ケンジ,ITmedia]

 いま、ヘッドフォンアンプが注目を集めている。

 しかもオーディオマニアだけでなく、ごく普通の音楽ファンや、一般的なPCユーザーからも熱い視線を注がれているのだ。なぜ、ヘッドフォンアンプというオーディオファン向けのマイナーアイテムが注目を集めるようになったのか。その理由はとてもシンプル。ヘッドフォンアンプの多くが、USBオーディオデバイスを持ち合わせるようになったからだ。

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 事実昨年から今年にかけて登場したヘッドフォンアンプは、まるで必須といわんばかりにUSB端子が用意されている。逆にUSBオーディオデバイスにヘッドフォン端子が付属した体の製品もあるので、卵が先かニワトリが先かの問題にはなるが、ともかく2010年のトレンドとしては、ヘッドフォンアンプとUSBオーディオデバイスは一体化されていることが“望ましい”と思われている風潮がある。

 これは決して悪いことではない。むしろ歓迎すべきトレンドだ。ヘッドフォンでホータプルプレーヤーやPC内の楽曲を聴く場合、ヘッドフォンアンプが無くても機能的に問題がないのは事実で、これまでのヘッドフォンアンプはあくまでも音質的+αを求めるものだった。しかもオーディオファンの間では「ヘッドフォンはオーディオ機器でない」と考える風潮も根強くあり、結果としてヘッドフォンアンプは贅沢(ぜいたく)品ととらえられがちだった。それがUSBオーディオデバイスとしての“機能”を獲得した時に、PCオーディオ――いやこの場合、新世代オーディオシステムと呼んでいいだろう―の中核を担う製品へとポジションシフトしたのである。

 そして、重要度の高いアイテムになったことで、各社が製品を次々と開発し、価格帯も幅広くそろうようになった。まさにヘッドフォンアンプ黄金時代の到来である。これぞ高級ヘッドフォンブームとPCオーディオの発展が生み出した、まさに奇跡の産物だろう。……とかなりオーバーな表現になったが、要は「ヘッドフォンアンプはいまが旬でお買い得」という時代になったということだ。PCオーディオで楽曲を管理しつつ、ヘッドフォンと家庭用オーディオの両方で手間なく音楽を楽しみたい人には、かなりありがたい世の中となっている。

なぜヘッドフォンアンプが必要なのか

 もちろん、すべてのPCユーザーにとってヘッドフォンアンプが必須アイテムとは限らない。PCは楽曲の管理だけに使い、聴くのはiPodなどポータブルプレーヤーのみ。しかも屋外が中心という人にとっては、移動時にかさばる邪魔な存在となってしまう。けれども自宅でもヘッドフォンを使っている、もしくは自分なりに満足しているオーディオシステムがある人にとっては、便利かつ良音質な新プレーヤーを簡単に入手できるチャンスだ。AVアンプよりも手軽で、本格派の単体オーディオDACよりもローコスト、さらにミニコンポよりも音質が良く、既存の機材を大いに活用できる。USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプは、さまざまな点においてアドバンテージを持ち合わせているのだ。

photo USB端子付ヘッドフォンアンプの接続例(出典:ラトックシステム「RAL-2496HA1」)

 そもそもヘッドフォンアンプは、なぜ必要なのだろう。PCやポータブルプレーヤーには、当然ヘッドフォンをつなぐ端子が用意されていて、問題なく音楽を楽しむことができる。しかしこれらは「機能的に十分」といったレベルのものでしかなく、音質も機種依存する傾向にある。良音質のPCオーディオを楽しむために、PCを音質で選ぶ必要が発生するという、本末転倒な事態になってしまうのだ。USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプは、こういった事態を手軽に解決する手段でもある。USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプを利用することで、PCはプレーヤー部分のみを担当することとなり、PCを交換することになっても丹精込めて築き上げたお好みサウンドは保守できるのだ。

 もうひとつ、USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプには重要な役割がある。それは“アンプ”としてのクォリティだ。皆さんのなかで、それなりの価格(=サウンドクォリティ)のヘッドフォンに買い替えた際、「この程度しか良くならないのか?」「いままで使っていたものより音に勢いがなくてつまらない」という事象に出くわしたことはないだろうか。

 実はこれ、ヘッドフォンのせいではなく、PCやポータブルオーディオがヘッドフォンの実力を出し切れていない可能性が高いのだ。数千円の普及価格帯製品ならともかく、2〜3万円、特に2万円以上するオーバーヘッドタイプのヘッドフォンは、PCやポータブルオーディオではなかなか実力を発揮しきれないといっていい。上質なヘッドフォンには、どうしても上質(高駆動力を持ちながら精細な表現も可能な)なヘッドフォンアンプが必要となってくるのだ。

 その点、USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプは、比較的リーズナブルなものであってもオーディオ専用品のパーツを使い、パワーアンプとしても十分な出力が確保されている。ヘッドフォンアンプは、単にそれ自体が担当するパートの音を良くするだけでなく、ヘッドフォンの実力を引き出すだけの“駆動力”も持ち合わせているのだ。

 このように、USBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプは、新世代オーディオを楽しむために、いまや不可欠な存在となっている。管理が手軽で、それでいて音質的にも高い可能性を秘めるPCオーディオをとことん堪能するために、自分に合った機能とサウンドクォリティを持つUSBオーディオデバイス付ヘッドフォンアンプを使いこなそう。

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