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» 2012年11月02日 14時42分 UPDATE

欲ばりにいきましょう:CDとハイレゾ音源のハイブリットプレーヤー、ヤマハ「CD-N500」 (1/3)

ネットワークプレーヤーであり、CDプレーヤーでもあるヤマハ「CD-N500」。細かく見ていくと、CD/ネットワークのどちらにも力の入った製品であることが分かる。

[野村ケンジ,ITmedia]

 ネットワークプレーヤーであり、CDプレーヤーでもあるヤマハ「CD-N500」は、今の時代を象徴する存在といえる。そう、ホームオーディオの世界は、CDとハイレゾ音源という新旧のフォーマットが入り乱れる時代になりつつある。

ts_500cdn03.jpg ヤマハのネットワークCDプレーヤー「CD-N500」。価格はオープンで、店頭では6万6000円前後になる見込み。ブラックとシルバーの2色を12月上旬に発売する

 過去30年近く、ホームオーディオのメインプレーヤーはCDだった。もちろん、以前のアナログプレーヤーも立ち消えることなく現在まで生き続け、DVDやBlu-ray Discを活用するシステムも存在する。しかし、新しい物が次々に登場しても、CDは主流であり続けた。それには扱いやすさ、豊富なタイトルなど、さまざまな理由があったと思う。

 ただし、ここ1年ほどで市場は大きく様変わりした。ハイレゾ音源のネット配信が認知を広めるのに呼応して、ネットワークプレーヤーやPCオーディオが注目されるようになり、メーカーから発売される新製品も時代に合ったものが中心になった。でも、だからといって長年に渡って集めてきたCDを簡単に捨てられるわけもない。そんな「今あるCDを無駄にしたくないけど、ハイレゾ音源も気になる」というニーズに応えるカタチで作り上げられたのが、このCD-N500である。

 ヤマハは「NP-S2000」という高級ネットワークプレーヤーを出しており、「CD-N500」はエントリー機という位置づけになる。それも昨年人気モデルとなったパイオニア「N-50」と同じ価格帯に、CDという付加価値を加えて乗り込んだ。製品コンセプトは実に明快といえるだろう。

 それだけに、ネットワークプレーヤーとしては充実した機能を持ち合わせている。例えば、再生ファイル形式はMP3、WMA、AAC、WAV、FLACに加えてApple Losslessにも対応(N-50はFLAC、WAV、MP3、WMA)。このうちWAVとFLACは、192kHz/24bitまで再生可能にするなど、最新のフォーマットをしっかりとフォローしている。また、DLNA 1.5に準拠し、NASやPCだけでなく、レコーダーなどの対応機器内にある音楽ファイルも再生できる。

 派手さはないが人気の高いインターネットラジオ機能も搭載。「vTuner」だけでなく将来的に「radiko.jp」にも対応を予定しており、インターネット経由で手軽に音楽を楽しむことも可能となっている。

ts_500cdn06.jpgts_500cdn016.jpg 外形寸法は、435(幅)×96(高さ)×313.3(奥行き)ミリ。重量は5.25キログラム。ブラックモデルもラインアップしている(右)

 音質にまつわる部分に関しても、徹底的なこだわりを見せるのが、CD-N500ならではの特徴だ。内部構造的には、ネットワークプレーヤー機能とCDプレーヤー機能を併せ持つ複合機なのだが、それぞれが互いに干渉しあって音質が低下してしまうことを防ぐため、それぞれに独立した電源ユニットを搭載。同時に、CD系回路とネットワーク系回路を基板上にそれぞれをブロック化することで、音声信号の干渉を最小限に抑えている。また、192KHz/32bit DACをはじめとする高品位パーツの採用や、CD専用の光ピックアップ、基板レイアウトの工夫による経路のショート化など、隅々まで徹底した配慮がうかがえる。

 筐体も面白い。トップカバーとシャーシ底面のそれぞれに鉄製の制振板を加えた「ダブルトップ&ボトム構造」を採用し、音に悪影響を与えるさまざまな振動を排除するとともに、安定したCDのディスクトレースを実現している。実際に天板をたたいてみると、いかにも“中が詰まっている”ような重い音がするのだ。

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