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“らしさ”際立つスペシャルモデル、AKG 「K702 65th Anniversary Edition」を試す野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2013年02月18日 10時27分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 ヘッドフォンからテレビ、ホームシアターまで、さまざまなジャンルの数多あるAV系新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回はヒビノから2月4日に発売された、AKGブランドの65周年記念モデル「K702 65th Anniversary Edition」を取り上げよう。

AKGのプロフェッショナル向けモニターヘッドフォン「K702 65th Anniversary Edition」。価格はオープンプライス。店頭では5万円前後になる見込みだ

 基本なフォルムはノーマルモデルの「K702」とほぼ同じながらも、カラーコーディネートはダークグレーをメインとし、ブルーのアクセントを加えている。本体中央のメッシュハウジングに、新たに“K702”ロゴがついたほか、ヘッドバンドは素材が本革製となり(デザインも頭側の滑り止め突起がなくなくなると同時に幅も細くなった)、イヤーパッドも表面の生地がベロア製となるなど、随所に“スペシャル”なカスタムが施されている。

ヘッドバンドは素材が本革製になった(左)。メッシュハウジングには新たに“K702”ロゴ(右)

 このように、細かい部分でいろいろと変更されている「K702 65th Anniversary Edition」だが、音質面に限ってはほとんど変化のない様子。異なる2種類の素材を組み合わせた「Two-Layerダイヤフラム」構造や、中心と外縁で厚みを変える「バリモーション・テクノロジー」、リボン状のワイヤーを使用した「フラットワイヤー・ボイスコイル」などのメインテクノロジーはそのまま。ミニXLR端子を使った着脱式ケーブルも変わらない。

装着感はかなり違う

 このように、スペックと写真を見るかぎり、専用カラーレベルのコーディネイトが施されただけのようにも思える「K702 65th Anniversary Edition」だが、実物を借用、暫く使ってみて驚いた。かなり装着感が変わっているのだ。

 まず、細身になって頭側の“コブ”もなくなったヘッドバンドは、圧迫感がかなり弱くなっており、頭頂部からの圧迫感がかなり低減されている。そのうえイヤーパッドはベロア生地のうえ、低反発ウレタン素材に変更されているようで、しっかりとフィットしてくれる。おかけで、試聴時のSN感がバカにできないレベルに向上し、よりピュアなAKGサウンドを楽しめるようになった。

ミニXLR端子を使った着脱式ケーブル(左)。イヤーパッドのフィット感は上々(右)

 一方で、カラーコーディネイトにも好感が持てる。ノーマルモデルは濃いめの紺色を基調としているため、まさに“プロ向け”ならではの質実剛健さを感じるものの、好みの分かれる部分でもあった。それがオーソドックスなダークグレーを基調とし、鮮やかなブルーのアクセントを加えるというコーディネート(ハウジングのほかヘッドバンドのステッチもブルーで、こいつがなかなかおしゃれに見える)によって、ちょっとだけスタイルを気にしました的な、奥ゆかしくもセンスの良い雰囲気へと変わってくれたのだ。このさじ加減が、なかなかにいい。

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