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テレビ番組を雑誌のように楽しめる「もくじでジャンプ」、ソニー「BDZ-ET2000」を試す(1/2 ページ)

» 2013年03月13日 14時41分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 ソニーのBlu-ray Discレコーダー「BDZ-ET2000」は、フラグシップモデルの「BDZ-EX3000」に次ぐハイスペックモデルだ。デザインを一新したほか、「もくじでジャンプ」など新しい機能を多く盛り込んでいる。今回は、基本的な録画関連機能と「もくじでジャンプ」をチェックしていこう。

「BDZ-ET2000」。逆スラントになったフロント部は半透明のアクリルパネルで覆われている(左)。右側は下位モデルの「BDZ-E500」。サイズは一回り違う(右)

 ここ数年、ソニーのレコーダー製品はトップエンドを除くと味も素っ気もないデザインだったが、今回は一見して力が入っている。逆スラントになったフロント部は、前面を半透明のアクリルパネルでカバーしたスタイリッシュなもの。初期のソニーのBDレコーダーも同様にアクリルパネルのカバーを採用していたため、少し先祖返りした感もある。この影響か、奥行きと重量は従来機よりわずかに増しているが、設置性に影響が出ることはない。所有欲を満たすという点で、うれしい変更点ではないだろうか。

 背面端子からはアナログ出力が全廃され、出力はHDMI出力と光デジタル音声のみになった。AACS(Advanced Access Content System)の規定で2014年からは著作権保護されたコンテンツのアナログ出力が全面禁止(既に2011年1月以降に発売された製品ではSD解像度に規制済み)されることに合わせたものだが、AV出力まで廃止するのはまだ少数派だ。ブラウン管テレビもプライベートルームなどではまだ使っている人が多いと思われるが、そのデジタルチューナー代わりに使うことができない点には注意したい。なお、外部入力についてはアナログコンポジット端子が1系統残されている。

背面端子からはアナログ出力がなくなった

速い、賢い、分かりやすいはしっかり継承

 まず機能面をおさらいしておこう。「BDZ-ET2000」は、トリプルチューナーと2TバイトのHDDを内蔵し、スカパー!プレミアムチューナーと組み合わせると最大4番組の同時録画が可能になっている。

 キビキビ動く独特のXMB(クロスメディアバー)は健在。画面あたりの情報量は必ずしも多くないが、非常に俊敏に動作すること、項目の多くなる録画番組一覧は豊富なグルーピングが準備され動作もやはり俊敏なことから、操作感はもちろん、見たい番組を探し出すまでのストレスもまず感じない。他社製品から買い替えでは慣れが必要かもしれないが、操作は方向キー主体で極めてシンプルだなため、すぐに理解できるだろう。

おなじみのXMB。左右キーで機能を選び、上下キーで項目を選ぶシンプルなUI。決して一覧性は高くないが、なにより動作が俊敏なのが特長だ

 さらに、2つめの操作の入り口として用意された「らくらくスタートメニュー」は、目的別のアイコンを選んで指示に従うだけというシンプルなもの。幅広い利用層に対応できるユーザーインタフェースになっている。また、単純にXMBに対してのショートカットになっているのではなく、利用頻度の高い再生や録画の操作に関してはXMBと機能重複する部分まであえて作り込むことで、幅広い層が便利な機能を使えるように配慮されている。

「らくらくスタートメニュー」は、分かりやすさ優先。XMBで操作できる部分も一部担う。リモコンにはXMBを起動する「ホーム」ボタンにくわえて、「らくらくスタート」ボタンが独立しており、どちらでも好きな方を選択できる。操作の熟練度に差がある家族で利用するには重要なポイントだろう

 電子番組表は、ジャンル別の色分け表示が特長的。最大9チャンネルと一覧性に関してはそれほど欲張っていないが、地上波のチャンネル数の多い東京地区でもNHKと主要民放局が1画面に収まるという点では必要十分といえる。チャンネル別での表示も可能だ。XMBほど動作は俊敏ではないが、ページ送り、1ボタンで1日単位での移動、拡大縮小(表示チャンネル数の切替)もリモコンの1ボタンで操作できるため、操作にストレスは感じない。ワンボタンでの録画予約もサポートする。

電子番組表は最大9チャンネルを1画面に表示可能で、リモコンの黄色ボタンでトグル式で拡大縮小が可能。いわゆる高精細なタイプではないが、大画面テレビでも情報量はこれで十分といった印象だ。

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