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スマホを頭脳にしたスマートテレビ、シャープ「スマホライフAQUOS」登場BluetoothにMiracast(1/2 ページ)

» 2013年04月23日 16時59分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 シャープは4月23日、液晶テレビ“AQUOS”(アクオス)の新製品として、「スマホを使いこなすシングルユーザー」をターゲットにした24V型の“スマホライフAQUOS”「MXシリーズ」を発表した。グリーン系、オレンジ系、シルバー系の3色を5月30日に発売する。価格はオープン。店頭では各7万円前後になる見込みだ。

“スマホライフAQUOS”は3色展開

 商品コンセプトは、「スマートフォンのコンテンツをテレビ画面と良い音で楽しめる」こと。同社は、テレビ単体でVOD(ビデオ・オン・デマンド)などを楽しめるテレビも販売しているが、スマホライフAQUOSではスマートフォンを“頭脳”にした。

 「スマートフォンで楽しめる動画サービスや電子書籍が増えているが、画面が小さく長時間視聴には不向き。テレビ画面を使えば、部屋でくつろぎながら動画やアプリを楽しめる。しかも、操作は使い慣れたスマートフォンのままだ」(同社商品企画グループ商品企画センター長の山本信介氏)。

 まず、スマートフォンに保存した音楽ファイルをワイヤレス再生できるBluetoothをサポート(Ver.3.0)。そのため、画面下のフロントスピーカーを前方に向けて配置し、パイオニア製のフルレンジユニットを採用するなど音響面にも力を入れた。背面にサブウーファーを備えた2.1chシステムとし、フロントが各5ワット、サブウーファーを10ワットで駆動する。

リモコン(左)。背面端子。HDMI入力は2系統(中)。背面。サブウーファーとキャビネットで背面は少しボリュームがある(右)

 音声モードには、人の声を聞き取りやすくする「通常」モードに加え、音楽向けのチューニングを施した「Music」モードを用意。Bluetoothによる楽曲再生は、テレビが待機状態でも利用できるほか、画面にテレビ放送を表示したまま、スピーカーからは音楽を流すといったことも可能になっている。

「ネットはスマホだけ」の人にも

 2つめのポイントは、スマートフォンの画面をワイヤレスでテレビ画面に表示できる「Miracast」のサポートだ(関連記事)。Miracastは、Wi-Fi Allianceが策定した標準規格であり、その認定デバイスはWi-Fi Directのサポートが必須。対応する機器同士ならWi-Fiのアクセスポイントがない環境でも利用できるため、「ネット環境はスマホだけというシングルユーザーにも向いている」(同社)。ただし、DLNAのプレーヤー(DMP)など、ほかのネットワーク機能を使う場合はテレビを有線LANでルータと接続する必要がある。

Miracast接続中。Youtubeやスマホ用VODサービス、電子書籍なども24V型の画面で楽しめる。ワイヤレス伝送時の解像度は720pだ

 スマホ側の対応機はAndroid 4.2.2を搭載する「2013年夏モデル」に加え、一部現行モデルも接続可能。シャープ製端末では、「SH-04E」「SH-01E」など9モデルで動作を確認している。なお、他社製品についてもスマホライフAQUOSでの動作が確認できたものについては同社サイトで情報を公開する予定。ただし、Android 4.2.1以前の端末では、Miracastに対応していても一部アプリの画面が表示できない可能性があるという。

Miracast接続設定。「通常」モードでは500ミリ秒の遅延が発生するが、「クイック」モードにすると「百数十ミリ秒」(同社)に抑えられる。アクションゲームプレイ時などに便利だ

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