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» 2013年08月16日 21時10分 UPDATE

夏休みの思い出も:国民総カメラマン時代の保管・共有手段、ソニー「LLS-201」を試す (1/2)

スマートフォンなどの普及により、誰でも映像を記録する時代。この夏に撮り溜めたものも含め、このお盆休みに保管場所をなんとかしようという方に、候補となる手段の1つを紹介しよう。

[久木四郎,ITmedia]

 個人的には「思い出の風景は目に焼き付けるもの」と男らしく(?)言い切りたいと思う。しかし、自分で思い返すだけなら、そんな1人よがりな考えでも問題ないものの、同行者と思い出を共有したり、ほかの誰かに伝えたりする場合には、やはり映像があったほうが手っ取り早いことも確かだ。そして、今ではスマートフォンなどの普及により、誰でも映像を記録する時代。一昔前は、グループのうちの誰か1〜2人がスチルカメラやビデオカメラを持っている、家族ならお父さんが撮影係という格好だったが、もはや国民総カメラマンといってもいい状況だ。

 では、そうした撮影データの保管をどうするか。

 以前はデジタルカメラにせよ、スマートフォンにせよ、いったんPCに取り込むというのが基本であり、そのほかのPCを持たない一般層の人々は、メモリカードを写真屋さんや家電量販店に持ち込んで、プリントサービスを利用したり、プリント機でセルフ出力していたという感じだろうか。ただ、ことスマートフォン/タブレットにかぎっては、現在ではクラウド連携が標準的に採用されており、PCレスでもインターネット経由で画像保管サービスなどへアップロード/同期可能である。

 しかし、クラウドへの保管機能を先ほどのような一般層の人々も皆利用しているかというと微妙だ。よく分からないところに個人的な写真を置きたくないといった理由もあるかもしれないし、単に使い方がよく分からないという事情もあるかもしれないが、ともかく、そんなクラウド保管などよりも、もっと気軽に、しかも手元に写真を無尽蔵に置ける手段はないものかと考える人がいるのは確かなのだろう。ちょっとこじつけだが、この夏やゴールデンウィーク、あるいはそれ以前に撮り溜めたものも含めて、このお盆休みに保管場所をなんとかしようという方に、候補となる手段の1つを紹介しておこう。

ts_sonylls07.jpg ソニーのパーソナルコンテンツステーション「LLS-201」

宅内サーバの進化形

 ソニーのパーソナルコンテンツステーション「LLS-201」は、1TバイトHDDを搭載し、無線LAN(IEEE802.11 a/b/g/n、インフラストラクチャモード、Wi-Fi Directモード)機能を備えたネットワークストレージだ。無線LANに加え、USB 2.0(最大2.1アンペアの給電対応)、メモリースティック デュオ/SDメモリーカード デュアルスロットも装備しており、スマートフォン/タブレット、あるいはデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどで撮影した写真やビデオをさまざまな手段でデータ転送して保管できる。

ts_sonylls08.jpgts_sonylls09.jpg 側面にはメモリースティック デュオ/SDメモリーカード デュアルスロットを装備(右)。ネットワーク接続時には、本製品の底面に記載されているSSIDとパスワードを用いて、スマートフォンから無線LAN接続を行うことになる。もちろん、本製品を宅内LANへ参加させることも可能で、その場合は本体のWPSボタンを利用するか、スマートフォン/タブレット上の「PCS Manager」から手動接続設定を行う

 また、DLNAサーバとしての動作も可能だ。しかもハードウェアトランスコーダーを内蔵しており、AVCHDフォーマットのビデオなどをスマートフォン/タブレットで視聴しやすいように、MP4ファイルに変換することが可能になっている(取り込み時に自動変換、もしくはあとで手動変換。当然、オリジナルファイルも保持される)。

 ただ、この製品は「多機能のネットワークストレージ」と位置づけるよりは、むしろ、多彩な機能に対応することで、ユーザーが手間をかけることなく、スマートフォン/タブレットから写真やビデオをハードディスクへ取り込み、保管データをスマートフォン上でも、テレビ上でも、シンプルかつ簡単に楽しめることを目指したものだ。

ts_sonylls01.jpg NFCによるワンタッチ転送。NFCで端末間ペアリングを行い、データ転送自体は無線LAN経由で実行する。転送時間は103ファイル(動画、静止画混在で600Mバイト弱)の場合で12分程度だった

 要するに、NFCによるワンタッチ転送(NFCで端末間ペアリングを行い、データ転送自体は無線LAN経由で実行する、いわゆるWi-Fiハンドオーバー)への対応で、新規に撮影された写真と動画だけを自動的にNASへ保管でき、さらに、HDMI出力端子装備により、保管した写真や動画をスマートフォン/タブレット上だけではなく、簡単な操作でテレビでも楽しめるというわけだ。

ts_sonylls02.jpg 背面にはHDMI出力やUSB端子がある

スマートフォン/タブレットなしの運用は可能か?

 一般的にはネットワークストレージというカテゴリに属する製品だけに、宅内LANありきで使うものという印象を受けがちだが、最もシンプルな組み合わせとしては、専用アプリ「PCS Manager」(Android/iOS対応)をインストールしたスマートフォン/タブレットと本製品のみでの運用も可能だ。その場合でも「手軽に映像データを保管する」「テレビで楽しむ」という基本機能を活用できる。

ts_sonylls05.jpgts_sonylls06.jpg 「PCS Manager」のコンテンツ一覧画面(左)と動画再生画面(右)

 では、スマートフォン/タブレットなしでの運用は可能なのか。まず、すでに保管されたデータを表示させるだけなら可能ではある。本製品には電源とリセット、WPS以外に操作ボタンなどはなく、リモコンも付属しない。つまり、HDMI出力で映像を表示させる場合にはスマートフォン/タブレットでの操作が必須となるわけだが、DLNAサーバとしても稼働できるため、HDMI出力を使わずに、テレビなどからDLNA経由で再生する分にはスマートフォン/タブレットがなくても問題ない。

 しかし、本製品へデータ転送するためには、メモリカードやUSB接続機器の中のデータを転送する際にも「PCS Manager」での操作が必須(カメラやメモリカードを接続/挿入したら、未保存の写真と動画のみを自動転送するといった設定は用意されていない)となるため、実質的に本製品の運用にはスマートフォン/タブレットが不可欠といえるだろう。

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