野村ケンジの「ぶらんにゅ~AV Review」
ゴージャスな外観にイキイキとしたサウンド、フィリップス「Fidelio S2」(1/2 ページ)
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この春先に発売されたフィリップスの新カナル型イヤフォン「Fidelio S2」だが、基礎体力の高さ、表現力の多彩さなど、音質的な魅力は十分以上に感じられたものの、試聴するたびに“音の硬さ”と“素っ気なさ”が気になり、これはエージングに多少の時間が必要そうだなぁ、とも感じていた。そこで、実際に製品を入手し、数カ月にわたって使い続けてみたところ、ぎこちなさがだいぶ払拭されて本来の持ち味が発揮されてきた。その印象を踏まえ、改めて紹介させていただこうと思う。
フィリップス「Fidelio S2」は、音質に対してこだわりを持つプレミアムシリーズ“Fidelio”の名を冠したモデルで、上級クラスにポジションされるカナル型イヤフォンである。フィリップスの上級カナル型イヤフォンといえば、「SHE9850」から「SHE9900」に続く、バランスド・アーマチュア型ドライバー搭載モデルが頭に浮かぶが、こちらはダイナミック型ドライバーを搭載した、全く別の系統となるシリーズ。スタイルも一新され、ヘッドフォンの「L1」「M1」と共通するデザインが与えられている。
「Fidelio S2」最大の特長といえば、やはりドライバーだろう。13.5ミリ口径のダイナミック型ドライバーは、多層構造のダイヤフラムを採用することで担当帯域を分担。さらに、ダイヤフラムにコルゲ―ション(ひだ)を付けることで、高域特性を大きく改善しているという。
一方でハウジング部には「L1」にも採用されているセミオープンバック構造を採用。素材も銅合金を採用することで、バランスのあるナチュラルサウンドを追求している。なお、同時発売された弟モデル「Fidelio S1」は、搭載ドライバーが異なる(口径/形式は同じもののダイヤフラムが異なる)ほか、ハウジング部もアルミ製となっている。
ブラックとホワイト、2色のカラーバリエーションが用意された「Fidelio S2」だが、イヤーシェル部分シャンパンゴールドカラーや、キズ防止コーティングが施された光沢ある仕上がりのおかげもあってか、なかなかゴージャスな雰囲気が漂う。とくにホワイトは、上品な感じだ。
使い勝手の面では、マイク付きリモコンが装備されているのが特長となる。1ボタンタイプのため、再生や一時停止など操作できる内容はシンプルだが、あると便利なのは確かだ。ケーブルは、フラットタイプを採用する。けっこう幅広なので、収納時に絡むことはまずない。タッチノイズがわずかにあるが、音楽を聴いているときはそれほど気にならないだろう。重心の安定したスタイルであること、5サイズのシリコン、そして2サイズのコンプライイヤーチップが用意されているため、装着感はなかなかに良好だった。
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