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» 2013年11月25日 20時48分 UPDATE

本田雅一の「男の白モノ」:生活の中に溶け込み、ほとんど見えなくなる“スピーカー”とは (1/2)

白物家電にも男心をくすぐる製品がいっぱいある! というわけで、本田雅一氏が個人的に気になったモノをピックアップする不定期連載がスタート。記念すべき第1回は、パナソニックの“シーリングスピーカー”。

[本田雅一,ITmedia]

 このところ……といっても、ここ1年ちょっとの間だから、かなりゆるやかなトレンドだが、照明機器とオーディオ機器という、これまであまりお目に掛からなかった組み合わせの製品が増えている。

 例えば、昨年末にNECライティングが投入したのがパイオニアと共同開発した「CrossFeelシリーズ」。まだその音質は確認できていないのだが、LEDタイプのシーリングライト(天井取り付け型照明)への切り替え時に、目立たない部屋のオーディオシステムとしてどうですか? という提案である。確かに照明の中にスピーカーが入っていれば、インテリアの雰囲気を壊さずにオーディオシステムをインストールできる。

ts_crossfeel01.jpgts_relit03.jpg NECライティングの「CrossFeel」(型番:HLDCD1222SP/HLDCB0822SP)。音楽のワイヤレス再生が可能なほか、6種類の環境音を内蔵している(左)。ヤマハの「Relit」(型番:LSX-700)は、間接照明とオーディオを一体化したインテリアスピーカーだ(右)

 一方、先日発表されたヤマハの「Relit」(型番:LSX-700)。こちらは間接照明で部屋の雰囲気を演出するスタンドライトにスピーカーを埋め込んだ商品だ。写真からも分かるとおり、極めてインテリア性に富んでいる。シーリングライトではなく、天井埋込型のダウンライトで照明を演出しているような部屋にも違和感なく設置できるスピーカーとなっている。

 いずれも興味深い挑戦で、個人的にはそのどちらにも興味があるが、前者はシーリングライト全体を取り替えねばならず、後者はスタンドライトのため、一般的な日本の住居を考えるとフィットするシーンが限られてしまうかもしれない。

 もっとも、そんな帯に短し、襷(たすき)に……といった状況にピッタリの製品もある。それがパナソニックの“シーリングスピーカー”「SC-LT200/SC-LT205」だ。すでに発売後に時間が経過しているため、バリバリの新製品というわけではないが、製品を試す機会があったので、その使い勝手をリポートしよう。筆者が試したのはNFC対応版ではない「SC-LT205」である。

ts_panalt010.jpgts_panalt03.jpg パナソニックのシーリングスピーカー。NFC対応の「SC-LT200」(3万円前後)とBluetoothトランスミッター付きの「SC-LT205」(3万5000円前後)をラインアップしている

生活の中に溶け込むオーディオ機器を作るには

 上記のように照明器具へのスピーカーの埋め込み例が増えてきたのは、おそらく偶然ではない。Bluetoothを用いたオーディオ再生の環境が整ってきたことが、その背景にとしてあるからだ。

 もちろん、Bluetoothオーディオそのものは以前から存在しているが、スマートフォンが普及したことでBluetoothが利用しやすい環境が整ってきた。音楽そのものもオーディオ専用のプレーヤーで聴くのではなく、スマートフォンやBluetoothを内蔵するポータブル音楽プレーヤーやPCで聴く人が増加し、”Bluetoothオーディオ再生”を特別なものと見なさなくとも、誰もが使える技術になってきたことで、その応用分野の1つとして「生活の中に溶け込むオーディオ機器」なる分野が確立されつつあるのだろう。

 生活の中に溶け込むオーディオ機器といっても、どこに埋め込むかで位置付けが変わってくるわけだが、照明器具は比較的、Bluetooth対応のワイヤレスアクティブスピーカーを内蔵しやすい。なぜなら、照明器具だけに最初から電気が通っている(あらためて電源を取る必要がない)上、原理上ある程度の容積が必要なスピーカーという機能を、目立たせずに仕込みやすい、という特長があるからだと思う。

 とりわけシーリングライトの裏側なんて、よほど天井が低くて横からのぞき込める状態でない限り、見えない場所だ。しかも、「SC-LT205」の厚みは38ミリしかない。

 「SC-LT200/LT205」がどんな商品なのかは、ニュース記事で語られているので、詳しくはそちらを参照していただくとして、ここでは簡単な紹介としておこう。ポイントはやはり、NECやパイオニアの製品とは異なり、今使っている照明をそのまま生かせることだ。シーリングライトのソケットにカチリとハメて、さらにその下にシーリングライトを取り付ける。本製品に興味を持っていた、電気が通るもの全般に弱い“わが家のボス”(妻)に取り付けへ挑戦してもらったが、なんの説明もなく作業を完了できた。

 インストールにはネジ留めなども必要だが、単に多少の手間が挟まるというだけで、特に障害となることはない、とお伝えしておく。”妻がインストールした”と書いたように、場所も彼女がいつも読書をしている部屋。

ts_panalt013.jpgts_panalt014.jpg 取り付け中

 世の女性がすべてそうなのかは分からないが、彼女はスピーカーという“異分子”が自分の部屋に混入することを好まない。いくらインテリア性の高い、質感の高い仕上げをしていても、2つの箱が机やサイドボードの上を占領することを望まない。そればかりか、オーディオ機器本体まで見えなくしてほしいと望んでいる。

ts_panalt015.jpg 取り付け完了。それまで使っていたシーリングライトをそのまま生かせるうえ、存在も主張しない

 話がそれそうになっているが、本製品はそうしたオーディオ中心ではなく、”生活スタイルを崩したくない”人たちにとって、満足できる使い勝手であることが、まずは重要なのだと思う。ということで、評価は音質からではなく、使い勝手についてから触れることにしよう。

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