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ソニー「Life Space UX」が提案する“部屋まるごと臨場感”とは?2014 International CES(1/2 ページ)

» 2014年01月09日 22時19分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

 今回の「2014 International CES」では初日のオープニングキーノートに平井一夫社長兼CEOが登壇するなど、何かと話題の多いソニー。展示会場にもさまざまなコンセプトモデルがあり、数あるCESの展示でも最も面白いブースだと思う。

 その興味深いソニーブースの中でも目玉になっているのが、「Life Space UX」と書かれたショウルームスペースだ。既報の超短焦点4Kプロジェクターを含め、ソニーは「空間を活用した新たな映像体験の提案」を「Life Space UX」と称しており、リビングルームを模した空間には随所にプロジェクターやディスプレイが埋め込まれている。ちなみに、開幕直前に現地で行われたプレス発表会では部屋の存在そのものに全く触れられなかった、ある意味で“ソニーの隠し玉”的な展示といえる。

「Life Space UX」のショウルームスペース

 室内にあるものはどれもユニークだ。例えば、よくあるダイニングテーブルにしか見えない「テーブルトップスクリーン」(通称、便宜上こう呼ばれている)は、プロジェクターとセンサーを用って机の上に情報を映し出すというもの。コーヒーを飲みながら日々のニュースをチェックできる。机の上でタッチ操作を行えばセンサーが反応して画面が動く。

「テーブルトップスクリーン」は一種の情報端末だ

 壁面には、3つの液晶パネルをつなぎ合わせたという超ワイド画面の「情報ディスプレイ」がある。表面は1枚のガラスでできており、映像を映していないときは“鏡”として利用できるという。

壁面の「情報ディスプレイ」はタッチスクリーン搭載の情報端末。電源オフのときはミラーとして利用できるらしい(左)。「天井プロジェクター」。天井にはシーリングライトもあり、テーマに応じて光量や色を変化させる(右)

 ショウルーム内では、天井のシーリングライトと合わせ、周囲のディスプレイに表示される情報が刻々と変化する。映像コンテンツや環境映像を表示しつつ、リビングルーム全体で臨場感をアップさせる仕掛けだ。

部屋全体で臨場感を向上させるのが「Life Space UX」の心髄。環境映像でリラックスできそう(左)。こちらは欧州の旧市街の夜の雰囲気を再現したところ。天井のプロジェクター画面に街の電飾が再現されている点にも注目してほしい(右)

先ほどのダイニングテーブルにスイッチを表示させ、環境映像のテーマに沿った音楽を流すといったデモンストレーションも行われた

 なお、展示品のほとんどコンセプトモデルで、製品化が決まっているのは超短焦点4Kプロジェクターのみ。その超単焦点4Kプロジェクターは、ソニーブースの目玉ともいえる存在だ。

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