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“沈黙”の新製品発表会に行ってきた(1/2 ページ)

» 2015年04月24日 21時44分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 アツデンは4月24日、東京・青山で新製品の発表会を兼ねた「沈黙フェス」を開催し、新しいワイヤレスヘッドフォン「MOTO iD」を発表した。5月に発売予定で、価格はトランスミッターとのセットが2万6800円。追加用の単品ヘッドフォンの販売も予定している。

発表会の様子。マイクはあってもスピーカーはオフ。参加者全員がヘッドフォンを通じて社長の声に耳を傾けるという趣向だ

 ワイヤレスヘッドフォンといってもBluetoothではない。2.4GHz帯のデジタル無線(FHSS)を使用し、1台のトランスミッターから見通し10〜30メートルにある多数のヘッドフォンに同時に送信できるという製品だ。大人数が同時に利用できる特徴を活かし、2011年7月に発売された先代「MOTO DW-05」は「六本木アートナイト」や大型野外音楽フェス、映画祭などで採用され、音のない音楽イベントやダンスイベントを作り出した。

 「DW-05は、『沈黙フェス』や『サイレントディスコ』といった新しいムーブメントを生み出した。ダンスイベントでも近所に迷惑をかけることはない」(アツデンの佐藤基典社長)。

「沈黙フェス」の様子を紹介

 DW-05の後継機となる「MOTO iD」は、多人数で音楽をシェアする機能はそのままに、使いやすさを向上させる機能追加が行われた。まずは「ジャンプイン」機能。ハウジングに赤外線通信の送受信部を設け、MOTO iD同士でIDをやり取りすることで同じ音を聴いているグループに仲間入りできるようになった。「DW-05では、一度レシーバーとヘッドフォンをペアリングを行うと、他のヘッドフォンを追加するために一度音楽を止めなければならず、イベントなどで不便だった。ジャンプイン機能があれば、簡単に仲間を増やすことができる」。

「MOTO iD」。カラーバリエーションは3つ

ジャンプイン機能の実演。赤外線は見えないため、ブルーのLEDが点滅する

 また“普段使い”を想定して新たに有線接続用の3.5ミリステレオジャックを装備。付属のケーブルで音楽プレイヤーなどと接続すれば、通常のパッシブなヘッドフォンとして利用できる。

付属のトランスミッター(右)

有線接続も可能(左)。イヤーパッドは耳を覆うアラウンドイヤー型(右)

 ほかにもドライバーユニットを40ミリ径に拡大したほか、ヘッドフォン本体も各部の強度アップ。単四形アルカリ乾電池2本で約20時間の連続駆動を可能にした(従来は6時間)。ハウジングは密閉型で、イヤーパッドはアラウンドイヤー型。有線接続時の再生周波数帯域は20〜2万Hz、インピーダンスは32オームとなっている。

 一方のトランスミッターは、内蔵のリチウムポリマー充電池を容量アップしたことで約24時間の連続駆動を可能にした。入力は3.5ミリステレオジャックとなっている。

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