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ソニー、「SRS-X99」などLDAC対応ワイヤレススピーカーの上位モデル3機種を発表――ハイレゾ対応コンポも(1/3 ページ)

» 2015年05月12日 18時01分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ソニーは5月12日、独自の広帯域コーデック「LDAC」に対応したワイヤレススピーカー「SRS-X99」など3機種とハイレゾ対応ステレオコンポ「CMT-SX7」を発表した。価格はすべてオープン。店頭では「SRS-X99」が7万2000円前後、「SRS-X88」は4万6000円前後、ハイレゾ非対応の「SRS-X77」、「CMT-SX7」は6万円前後になる見込みだ。

天面スーパーツィーターも健在――「SRS-X99」

 ワイヤレススピーカーは、今年1月の「2015 International CES」で披露されたLDAC対応モデル。従来機「SRS-X9/X7」のテイストを踏襲しつつ、先に登場したハイレゾ非対応の「SRS-X55/X33」と合わせてワイヤレススピーカーのラインアップを拡充する。

「SRS-X99」

 「SRS-X99」は、「SRS-X9」のデザインを踏襲した大柄なワイヤレススピーカーだ。スピーカー構成も変わらず、4基のスーパーツィーターと磁性流体を利用したミッドレンジを含む7ユニットを使用した2.1ch構成となっている。独自の「S-Master HX」のマルチアンプ方式を採用(総合出力154ワット)。再生周波数帯域は45〜4万Hzとハイレゾ音源も十分に再生できる。

サランネットを外した「SRS-X99」。前面にミッドレンジとサブウーファー、上面と前面にスーパーツィーターなど計7つのスピーカーユニットを搭載。さらに2つのパッシブラジエーターも備えている

 入力ソースは、Bluetoothのほかに有線/無線LAN(Wi-Fi)を介したDLNAとAirPlay、PCなどと接続するUSB-B端子、USBメモリーやハイレゾ対応ウォークマンに対応したUSB A端子、そしてアナログ外部入力。USB入力やDLNA再生では内蔵DACを使ってハイレゾ再生が行える。対応ファイルは、最大192kHz/24bitまでのWAV、FLAC、AIFF、ALAC。またリニアPCM変換になるものの、DSD 2.8MHzも再生できる。

背面の入力端子

 一方のBluetooth接続では、従来のSBC、AACに加えてソニー独自の「LDAC」をサポート。SBCの3倍にあたる990kbpsの広帯域伝送が行えるようになった。また、CDやMP3などの圧縮音源も最大192kHz/24bitまでアップスケールする「DSEE HX」も搭載している。

 LDACをの除く従来機からの変更点は、まず天面にあるスーパーツィーターの表面を「ホコリが付着しにくい半光沢仕様」(同社)に変更したこと。また内蔵無線LANは新たにIEEE 802.11nに対応し、2.4GHz帯に加えて5GHz帯が使えるようになった。「従来はWi-Fi経由のハイレゾ音源再生は推奨していなかったが、5GHz帯を使えるようになりワイヤレスのネットワーク再生も安定して行えるようになった」(同社)。

天面はガラス製。スーパーツィーターはホコリが付着しにくい半光沢仕様になった

 さらに同社製アプリ「SongPal ver.3.0」に追加された「SongPal Link」と「Google Cast」も新しい。「SongPal Link」は、最大8台の対応スピーカーを連携させてマルチルーム環境を構築できるというもの。SongPalを導入したスマートフォンなどで音楽ソースや再生するスピーカーを一元管理することが可能だ。音楽ソースにはiOS/Android端末やPC/NASに保存した音源のほか、Google Cast経由で「Tunein Radio」や「Stracks」「KK Box」といったミュージックサービスが利用できる(関連記事)。スピーカーのグループ化は、SongPalのUI上でドラッグ&ドロップするだけでいい。

 「スマートフォンやPC、NAS、ネットワーク配信サービスを統合し、Wi-Fiを介して複数の部屋で活用できる。家の中をソニー製のワイヤレススピーカーでそろえるメリットが生まれた」(同社)。

 本体サイズは430(幅)×133(高さ)×125(奥行き)ミリ。重量は約4.7キログラム。カラーはブラックのみ。

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