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全自動洗濯物折りたたみ機「ランドロイド」を発表したセブンドリーマーズって一体どんな会社?CEATEC JAPAN 2015(1/2 ページ)

» 2015年10月08日 16時25分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 今年のCEATECで注目を集めているブースの1つに全自動洗濯物折りたたみ機「laundroid」(ランドロイド)を披露したセブンドリーマーズがあります。初日の朝に行われた発表会には、全く新しい家電のお披露目に立ち会おうと90人以上の報道関係者が集まりました。

白い線で囲まれている部分が「laundroid」(ランドロイド)のプロトタイプ

 ランドロイドは、画像解析技術とロボティクス技術を駆使した次世代のプレミアム家電。製品では最大で40枚の洗濯物を一度に投入でき、1枚あたり5分から10分、40枚を3〜6時間で折りたためるようになるといいます。

 この40枚という数字は、両親と子ども2人という一般的な4人家族が4.5キロ洗濯機で一度に洗う量に相当します。またランドロイドの中段には4つの収納スペースが設けられていて、畳んだ衣類は種類ごと、あるいは家族ごとに分類して収納されます。あとはタンスなどに運ぶだけ。毎日の家事に追われるお母さんたちには強い味方となることでしょう。

 「4人家族の洗濯物を1人でたたむ場合、一生で約9000時間、375日間を費やす計算になる。この9000時間から人を解放し、自由に楽しめる時間を作りたい」(同社)。そうしたニーズがあることは誰でも分かっていますが、あえて挑戦する家電メーカーはいままで存在しませんでした。だからこそ注目を集めているのでしょう。

 セブンドリーマーズでは、最初のフェーズ(フェーズ1)として、「洗濯物をたたむ」ことに特化した家庭向けランドロイドを2017年に発売する計画で、2016年度中には予約受付を開始したいとしています。

最初の製品は2017年に発売する計画

 また2018年には「フェーズ2」として介護施設や病院など多くの洗濯物が出る施設に向けた業務用ランドロイドを投入。さらに2019年の「フェーズ3」では、汚れ物を投入するだけで洗濯から乾燥、折り畳みまでこなしてくれる“オールインワン”製品に進化させます。2020年以降の「フェーズ4」になると住設機器の1つとして家の中にビルトインできるインテグレーテッドシステムにするつもりです。

フェーズ3では洗濯から乾燥、折り畳みまでこなしてくれる“オールインワン”製品に進化

 CEATECの同社ブースでは、実機のプロトタイプを使ったステージが行われています。今は1枚だけですが、投入したTシャツを画像解析で「Tシャツ」と判別し、モザイク越しではありますが、折りたたんでいく様子も見せていました。肝心な部分にモザイクがかかっているのは、企業秘密を守るため。仕方ない部分ですが、内部がどうなっているのか興味は尽きません。


Tシャツ投入





私が見たデモは途中でランドロイドが止まってしまいましたが(ご愛敬)、完了すると写真のように折りたたまれたTシャツが出てきます

 それにしても、洗濯物をたたむという作業は複雑です。どんな洗濯物なのかを判別し、それぞれに合った適切な位置や力でつかむ、広げるといった作業を行うことになりますから、洗濯物を見極める画像解析技術、折りたたむためのロボティクス技術の両方が必要。しかも適切に連携させなければならず、技術的なハードルはかなり高いはず。セブンドドリーマーズという聞き覚えのないメーカーに、一体どのようなバックボーンがあるのでしょうか。

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