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“開発5年”の新技術――Xrobotの進化した“賢い”ロボット掃除機「inxni」(1/2 ページ)

» 2016年05月10日 20時00分 公開
[森田創ITmedia]

 中国のシンセン・シルバー・スター・インテリジェント・テクノロジー(ブランド名、Xrobot)とリプリ(日本の販売代理店)は5月10日、ロボット掃除機「inxni」(インクスニィ)の日本発売を発表した。大手家電量販店で5月下旬に発売する。価格はオープン、実売想定価格は9万9800円(税別)。

ロボット掃除機 左からリプリ代表取締役の川崎洋子氏(サキはたつさき)と、中国のシンセン・シルバー・スター・インテリジェント・テクノロジー代表取締役社長の楊 志文氏

 inxniの最大の特徴は、住環境を内蔵のレーザースキャンシステムで正確に測定し、2Dマップを作製する「AICUナビゲーションシステム」だ。レーザースキャンは、最大7メートル先まで感知し、測定誤差は2センチ程度にとどめる。

レーザースキャン レーザースキャンシステムを搭載
上部 端末上部

 掃除前に部屋を巡回して掃除の計画を立てる他、リアルタイムにスキャンしながら正確に障害物を避けて進むことで、効率的に短時間で部屋の掃除ができるのもポイントだ。

 「従来の壁や家具にぶつかりながら進むロボット掃除機とは違う、本物のロボット掃除機」と、Xrobot担当者は話す。行きと帰りの走行ルートを重ねることで、吸い残しも最小限にとどめる。

 もし途中で充電がなくなっても、2Dマップをもとに最短距離で充電ドックに戻り、中断した場所を記憶しているのでそこから掃除を再開できる。不具合で止まったり、途中で人が手に持って移動させたりした場合も同様に、中断した場所から再開する。

充電ドック 自動で充電ドックに戻る

 シンセン・シルバー・スター・インテリジェント・テクノロジー(Xrobot)代表取締役社長の楊 志文氏は、「都度ぶつかりながら乱暴に掃除するのではなく、より効率的に短い時間で掃除できる本製品が、従来品に取って代わるはず。

 スマートフォンとの連携も魅力で、レーザースキャンの測定結果による部屋の2Dマップをアプリ上で表示し、inxniがどこにいて、どこまで掃除をしたのかが外出先からもリアルタイムではっきりと分かる」と、技術力の高さをアピールした。

スマホアプリ スマホアプリで掃除状況を表示。障害物を認識する。画面上にたくさんある細かい点は記者たちの足

 スマホとはWi-Fi接続で連携する。inxni本体の操作ができるほか、測定された部屋の2Dマップもリアルタイムに表示され、掃除した場所も色が塗られるので一目で分かるようになっている。

 もちろん、掃除性能にもこだわった。ポイントは「掃き込み」「たたき」「吸い込み」「艶出し」「フィルター」の5点だという。それぞれの詳細は以下の通り。

  • 掃き込み:80ミリの長いサイドブラシで壁際や隅にあるダストを吸引口にかきこむ
  • たたき:底部のゴムブラシで強く床をたたき、床の隙間のホコリまで掃除する
  • 吸い込み:600パスカルの吸引力でホコリを吸い込む
  • 艶出し:底部のメインブラシが毎分2000回転しながら掃除中に床を磨いて光沢を出す
  • フィルター:高品質のHEPAフィルターでPM 2.5やダニなどの死骸、ホコリ、細菌をろ過する
底面 底部に2つのメインブラシと80ミリの長いサイドブラシを備える。中央のQRコードを読み込めばスマホ連携も簡単にできる
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