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» 2017年09月25日 18時39分 公開

食材と対話する? ミーレが開発した“ダイアログ・オーブン”とは (1/2)

日本でもファンが多いドイツの高級家電メーカー、Miele(ミーレ)。そのミーレが画期的な「ダイアログ・オーブン」を発表した。

[滝田勝紀,ITmedia]

 日本でもファンが多いドイツの高級家電メーカー、Miele(ミーレ)。そのミーレが世界最大の家電見本市「IFA 2017」に合わせてプレス向けイベントを開催し、新製品の「Dialog Oven」(ダイアログ・オーブン)を発表した。

Dr. マルクス・ミーレ(左)、Dr. ラインハルト・ツィンカン(左)というミーレの両共同経営者が登壇し、スペシャルイベント「revolutionary excellence」のオープンニングを宣言。後ろにある巨大な氷のオブジェは、この後の展開の布石だ
ミーレのダイアログ・オーブン。外観は普通

 ダイアログは日本語で“対話”という意味。人と対話しながら調理してくれるIoT家電のようにも思えるが、実際は違う。“対話式オーブン”とは一体どういうものなのか?

新製品発表の会場になったのは、かつてのベルリンにあったミルク工場の跡地。ミーレのルーツ的な製品でもあるミルク分離器を使っていたというイベントホールだ

 まずスペシャルイベントの冒頭に登場したのが、氷の巨大な箱だ。中には調理前の魚の切り身が入れられている。それをダイアログ・オーブンの中に入れ、8分ほど加熱調理を行う。

用意された氷の箱の中にはタラの切り身が入っていて、そのふたを閉めたらそのままダイアログ・オーブンの中へ

 一般的なオーブンや電子レンジであれば、氷は溶けてなくなり、加熱された魚だけがオーブンの中から出てくる。当然、その場にいるほとんどの報道関係者もそのように予想しただろう。しかし、ダイアログ・オーブンを開けてトレイを取り出してみると、ほんの少しだけ溶けてはいるものの、入れた時と同じ形を保った氷の箱が出てきた。氷の箱がそのままの状態に近いのだから、中に入っている魚の切り身も生のままだろうと大方の人は想像する。しかし、それも違った。魚の切り身にはしっかりと熱が通っているのだ。

氷の箱は透明になりつつも形状をキープ。にも関わらず、内側にあったタラの切り身はしっかりと加熱されていた
内側のタラは約56度、氷は−8度。そのままお皿に移され、盛り付けられた

 続いて、ロウソクのロウワックスでコーティングするように包み込んだ肉の塊が、同じようにダイアログ・オーブンの中に入れられた。こちらは先ほどの氷よりも低温でじっくりと加熱される。するとロウはしっかりと残っていたものの、その中にある肉の塊は内側まで均一に火が通った状態で調理されていた。

黄色い部分がロウワックス。ロウが溶けていないにもかかわらず、熱が内側まで均一に通った美味しそうな柔らかローストビーフに仕上がった

 これは一体どういうことか。

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