「2画面スマホは他キャリアにとっても意義がある」ドコモ吉澤社長の囲み取材一問一答(2/2 ページ)
2画面スマートフォン「M Z-01K」の狙いは? 発売されて約1カ月がたつ「iPhone 8/8 Plus」の手応えは? 10月18日の発表会でドコモの吉澤和弘社長が語った。
iPhoneをdocomo with対象にする予定はない
―― docomo withの対象機種を拡充したが、iPhoneを対象に含めてほしいという声は多くないのか。
吉澤氏 全くないとは言わないが、非常に少ない。われわれもdocomo withを出したときから話をしているが、やはりiPhoneやXperiaといったフラグシップ、高機能を期待する人は、月々サポートの形で端末購入補助がある方が買いやすいということだと思う。
auさんはいろいろなプログラムを出しているが、そうすると端末購入補助があるもの、ないもの2つのプログラムが並立する。どちらにしたらいいのかとユーザーは悩むし、われわれもそれに必ず応えなくてはいけない。そうではなくて、ハイエンド端末については今まで通りで、ローエンド、docomo with端末のようなものについては定価で買っていただき、1500円割引するという、2つの考え方でまずは行こうと。ただ、ユーザーの動き、要望が今後も出てくると思うので、その声については真摯(しんし)に向き合って、必要であればやっていく。今のところはない。
―― iPhone SEはdocomo with向きだと思うが。
吉澤氏 われわれがお客さまにお売りする価格、今、一番高いものでGalaxy Feelの3万6000円程度だと思うが、それが4万円を超えるようなことになると、なかなか難しいと思う。それは調達価格で決まる話。調達価格以下で販売することは、私は絶対にない。iPhone SEも、今はドコモでそれほど扱っていないと思うので、そこはない。
―― 今回、映像系サービス(「dTVチャンネル」と「ひかりTV for docomo」)を拡充した。家庭のテレビで見るためのターミナルを出し、光回線はドコモ光が400万超えしている。今後、光回線の拡充、拡販はどのように考えているか。
吉澤氏 NTTフレッツからドコモへの転用は、ある程度落ち着きを見せている。今はどちらかというと新規。例えばドコモの回線を新規に1台増やす、あるいは他キャリアさんから変更するときに一緒に契約いただくとか、他のキャリアさんの光サービスからの乗り換えが少し増えてきている。いずれにしてもモバイルとコンバージェンス(集約)することによるメリット、映像系のサービスの充実によって、光を増やしていきたいと思う。今年(2017年)は確か160万強契約の計画だが、多分それを超えるくらいの実績になると思っている。力を入れていきたい。
―― 「dカーシェア」について、クルマというと自動運転があったり、ドコモはモバイル人口統計でユーザーの動きを把握して活用したりもしている。将来的に期待しているところとして、dカーシェアはシェアリングだけを見据えているものなのか、それともクルマ全般で何か狙っていくものなのか。
吉澤氏 dカーシェアをいろいろ発展させて、コネクティッドカーなどと結び付けることも当然考えていかなくてはいけないと思う。われわれはバスの自動運転などを並行して進めている。どこかでつながりが出てくると思うが、シェアリング、コネクティッドカー、自動運転それぞれ、サービス開発やソリューションをどんどんやっていきたい。それらをうまくつなげていくような動きも一緒にやっていきたいと考えている。東京モーターショー(の公式併催イベント「FUTURE MOBILITY SUMMIT」)でも、その辺の話をさせていただこうと思っている。
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