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2003年PC市場シェア、IDC調査ではデルがソニー抜き3位に

» 2004年02月25日 17時51分 公開
[ITmedia]

 インターナショナルデーターコーポレイションジャパン(IDC Japan)が2月25日まとめた2003年国内PC市場出荷実績によると、メーカー別シェアでデルがソニーを抜いて初めて3位に上昇した。「デルモデル」で低価格攻勢の手を止めないデルに対し、ソニーはシェアより利益を優先して製品ラインアップを絞り込んだため、出荷台数が大幅に減った。

 デルは前年比29.9%の大幅増となる124万7000台を出荷。メーカー別シェアは9.7%と2ポイントアップし、初めてトップ3に入った。同様に価格競争に持ち込んだ日本ヒューレット・パッカードも前年比36.1%増の62万7000台で順位を1つ上げ、7位(シェア4.9%)となった。

 1位のNEC(同21.2%)と2位の富士通(同19.8%)はそれぞれわずかにシェアを落としたが、外資系の攻勢に対して低価格モデルで対抗した上、強みの官公庁需要などで前年比プラスになった。4位の東芝は家庭向けが前年比2けた増と好調で前年から順位を1つ上げた。

 ソニーは前年比31.8%減の99万9000台と大台を割り込み、シェアは3.9ポイント減の7.8%と前年の3位から一気に5位に転落した。「前年にPC事業の業績が悪化したのを受け、シェアより収益を優先する方向へ戦略を転換し、出荷台数が大幅に減った」(IDC Japan)。

 全体の出荷台数実績は1281万6511台で、前年比2.8%増と2年ぶりにプラスに転じた。2004年予測でもプラス成長を維持し、前年比6.5%増の1365万台になると見ている。

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